今年、クルマは売れなかったのか?　現時点では545万台程度(前年比1.4%増)、472万台程度(前年度比9.5%減)と言ったところだろうか。

今年、クルマは売れなかったのか?

自工会が年初、昨年度末に発表した2014暦年、2014年度(2014年4月から2015年3月)の登録車と軽自動車を合わせた四輪車需要予測は、それぞれ485万台、475万台だった。
これに対して今年10月末までの実績は471.4万台(前年同期比4.9%増)に達している。このペースだとあと2カ月で少なく見積もっても70万台を加えた540万台、80万台売れれば550万台超に達する。昨年暦年が537万5407台だったから、70万台売れれば前年超えとなる勘定だ。

ちなみに過去4年の11月と12月の総販売台数は、2013年88万544台、2012年73万2426台、2011年74万4764台、2010年61万1432台だった。メーカー各社は掉尾の一振りで、新車を多数投入してくるし、軽自動車もダイハツ、スズキの2強争いが熾烈で、利益は二の次の拡販合戦が繰り広げられるのは必至の様相だ。2カ月で70万台は最低線と見ておきたい。

もちろんこの数字は2013年度末の1月から3月の駆け込み需要の影響が大きい。今年1月49万6091台(前年同月比29.4%増)、2月56万5165台(同18.4%増)、3月78万3359台(同17.4%増)と、この3カ月だけで184万4615台と2013年同期の152万8003台に対して、32万台増、20.7%増と大幅に伸びた(数字は自販連調べ)。

4月から10月までを見ると、前年同期の296万6860台に対して、今年は287万0092台(前年同期比3.3%減)となっている。2013年度が521万232台だったから、単純にこの後も前年に比べて3.3%減程度で推移するとすれば、503.8万台ほど、これに昨年の駆け込み需要の反動減をみて、一昨年の2013年並みとみると503.8万台から32万台減らして472万台くらいか。なお、軽自動車は2015年3月末届出分までは軽自動車税の増税を免れることができる。年が変わっても軽自動車の駆け込み需要は旺盛と考えておいた方が良さそうだ。この分が上ぶれる可能性はある。

2015年10月からの消費税増税は行われても行われなくても今年度の需要には大きな影響はないと考える。

かくして自工会の2014暦年485万台、2014年度475万台に対して、現時点では545万台程度(前年比1.4%増)、472万台程度(前年度比9.5%減)と言ったところだろうか。今年の新車販売、駆け込み需要とその反動減それぞれを過小評価していたと言うことだろうか。

http://www.jada.or.jp/contents/data/type/type00.html

http://www.jama.or.jp/stats/outlook/20140130/change2014.html

http://www.jama.or.jp/stats/outlook/20140130/change2014.html