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北米へのディーゼル投入戦略を維持するマツダ
マツダの16年3月期の第2四半期累計(4〜9月)業績は売上高が1兆7005億円(前年同期比17.0%増)、営業利益が1259億円(同21.1%増)、経常利益が1211億円(同13.1%増)、純利益が883億円(同5.3%減)となった。
第2四半期 決算説明会プレゼンテーション資料(←クリックするとPDFが開きます)
CX-3と新型ロードスターの発売を受けて、6カ月間のグローバル販売台数は76万4000台(同14.2%増)に達した。需要の低迷とルーブル安が影響しているロシアでは1万4000台(同42%減)と大幅に落としてしまったものの、それ以外の地域では販売増を実現している。
とくに国内では全体の需要が前年を下回っているにもかかわらず、33%増の12万台を販売。登録車マーケットにおけるシェアは2.4ポイント増の6.8%に伸ばしている。また、マイナーチェンジが施されたアテンザとCX-5は、一部の国では上級グレードが売れていて収益面で貢献しているという。
通期のグローバル販売見込みは半年前(期初)の計画より2万5000台多い151万5000台に引き上げられた。これは欧州とその他市場での販売増が見込まれているためだが、下半期の懸念材料として丸本明・副社長は「中国と新興国の需要減、北米での金利引き上げ」を挙げた。
同様に業績見通しも見直されて上方修正。通期の売上高は計画より1200億円多い3兆3700億円に、営業利益は200億円増の2300億円、経常利益は150億円増の2300億円、純利益は150億円増の1550億円に引き上げられた(いずれも見通し)。
ところで、VWのディーゼル排ガス不正問題は、ディーゼルエンジンが好調なマツダに影響に及ぼしていないのか。丸本副社長は「販売している日本と欧州で目立った影響は出ていないが、今後のユーザー心理の動向を見ていく必要はある。また、北米への導入戦略は維持するが、規制強化も予想されるので、想定していた時期よりも遅れる可能性はある」と語った。