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子供の仕事体験スポット・・・ キッザニア東京に東京メトロのパビリオンがオープン

2015.6.2

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  日頃の移動に欠かせない交通機関、その中心的存在となる鉄道。それぞれの地域特性をいかした公共交通機関として、鉄道会社ごとに異なる車体形状やデザイン、装備などが、時代を問わず利用者はじめ鉄道ファンを楽しませる。さらに日々にわたり安全・安心輸送の継続と経営基盤の確立であり、同時に利用者を増やすための沿線開発や駅周辺地域の施設充実など、弛まない努力が続く。一方、世の中は少子化の時代に。クルマ社会も含めて大都市圏を除くと、多くの鉄道会社が利用者減少や赤字経営に苦しむ。とはいえ公共性のある交通機関として、次世代に続く人材確保や新たな事業展開が求められる。とくに若手人材の確保については今後益々重要にて、公共輸送機関として金の卵を確保しなければならない。そこで各鉄道会社は自社の活動や仕事の内容を幼少期から理解してもらうべく、企業PRや見学会などの体験事業が行われている。

 そのひとつとなる東京メトロ(東京地下鉄株式会社・奥 義光社長)でも、以前から鉄道ファン向けの車庫の見学会や用品販売などが行われている。さらに歴史的な部分では同社東西線葛西駅の高架下にある「地下鉄博物館」(1986年7月開館:関連の公益財団法人メトロ文化財団が運営)を通じてPRに努めている。このほど地下鉄の現場を体で理解・体験してもらおうとの趣旨で、”こどもが主役の地下鉄パビリオン”を「キッザニア東京」(住谷栄之資社長兼CEO/3歳から15歳を対象にした仕事体験テーマパーク/2006年10月江東区豊洲のアーバンドックららぽーと豊洲内にオープン)に開設した。

 「東京メトロは”東京を走らせる力”をグループの理念として、9路線195.1kmの地下鉄(一部は地上)を運営しています。一日673万人のお客様に利用してもらい、首都東京の都市機能を支える公共交通機関です」と、オープニング時に挨拶した東京メトロの奥 義光社長。さらに「地下鉄パビリオンでは子どもたちは”運転士・車両整備員・軌道作業員”の三分野の仕事を体験することができます。運転士はもちろん、普段地下鉄を利用するうえで子どもたちが触れることのできない、地下鉄車両の構造や線路の保守・点検などの体験を通じて、地下鉄の役割を理解と実感してもらい、仕事のやりがいについて気づいてもらいましょう」と、将来の地下鉄マン&ウーマンとなる子どもたちに熱いメッセージを送る奥社長。 とはいえ実物の地下鉄車両の展示は無理にて、約4分の1サイズの模型を用意。インストラクターの指導のもと、子ともたちに配慮した樹脂製の軽量素材の器具を用いる。運転士用には6人分のシミュレーターが用意。車両整備員と軌道作業員用に、それぞれ3~4人単位で車両床下の台車や機器を整備するエリア。そしてレール交換などを行うエリアが整う。参加の子どもたちは実際の現場と同じように、制服に帽子やヘルメット、安全ベストが着用される。さらに設備面では子どもたちに配慮した木材やプラスチックを用いて、安全面にも配慮している。

 将来の就職にも役立つべく、キッザニア東京内には60社を超える企業が参加しており、同時に参加する保護者も含めて、子どもの将来や適正面を知る場所にもなっている。東京メトロの隣には、自動車業界から三菱自動車(運転免許試験場やカーデザインスタジオなどの模擬体験スペース)のパビリオンが設けられるなど、業界、職種ごとの体験メニューやプログラムが整う。現在東京メトロの職場は男性中心であるが、現役女性運転士の7名(男性運転士は1,309名)が活躍している。今後とも女性の現場進出が期待される。

 

*中学・高校生対象の「鉄道ワークショップ2015」の参加者募集について

 ところで東京メトロでは、”電車モーターのしくみを学ぼう”という趣旨で「鉄道ワークショップ2015」を夏休みに実施することにしている。これは東京大学生産技術研究所次世代育成オフィスと連携し、メトロ車両基地での車両やモーターのカットモデル見学(1日目)と、東京大学駒場リサーチキャンパスでの講義と実験(2日目)を行うとともに、参加者同士の親睦と交流を深めるイベントである。中学・高校生がそれぞれ40名ずつ、計80名が体験できるもの。6月12日(金)が締め切り日(郵送は当日の消印有効)。参加費は無料(会場までの交通費は自己負担)。希望者は氏名、生年月日、学校名などを明記しつつ、件名に「鉄道ワークショップ2015への応募」と表記。課題作文である「他の乗り物と比べ、利用者がもっと乗りたくなる鉄道サービスとその理由」(400字以内)を添えて、以下の応募先に、メールと郵送で応募。

メール:social-activity@tokyometro.jp

郵 送:〒110-8799日本郵便(株)

    上野郵便局 私書箱51号「鉄道

    ワークショップ2915」係宛て

問い合わせ先:「鉄道ワークショップ2015」事務局 TEL:03-3837-7267(土日を除く10:00~17:00)。

浜田拓郎


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