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新虎ホテル・ストリートその1

2014.9.5


オリンピック開催や訪日旅行者に備えた、多彩な都心ホテルが続々パワーアップ・・・・
いまホットゾーンの新虎通りとその周辺ホテルの紹介(その1)


2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定した東京。そして年々増加する訪日外国人旅行者や国内外のビジネス客にも対応するのが、”おもてなし”を売りとする東京のホテル事情。すでに多彩な規模や施設が整う都内ホテルにあって一際活気づくエリアが、今年3月末に開通した都道環状二号線の一部となる、「新虎通り」(新橋~虎ノ門間)と呼ばれる新道。戦後間もない進駐軍トップのマッカーサー司令官より建設命令があったものの、半世紀以上経った今日やっと実現した経緯がある。今後は多くの競技会場となる臨海部との橋や道路整備により、2020東京オリンピック・パラリンピックのために新たに建設される神宮外苑の国立競技場とともに、新虎通りの役割と沿道が大きく注目されている。
 その新虎通りのシンボル的建物となる”虎ノ門ヒルズ(森ビルが開発)”が6月11日に完成。オフィスをはじめレジデンス部分を備え、そして我が国初のホテルブランドとなる「アンダーズ東京」(ハイアットホテル系列)の開業とともに、日々忙しく行動するビジネスマンや女性客向けホテルとなる「東急スティ新橋」がJR新橋駅近くに開業するなど、個々の需要や料金に対応したホテルが整うエリアにもなっている。そこで今回は2回にわたり新虎通りに面したり近隣に点在するホテルを紹介。その第1回目は新虎通りの東側エリアとなる新橋や汐留エリアのホテルから紹介しよう。

 

*パークホテル東京

2003年9月に、汐留メディアタワーの25階から34階までの10フロア、計273室でオープンしたのが、「パークホテル東京」(港区東新橋1-7-1・TEL:03-6252-1111)。同じ港区芝公園にある老舗ホテルの「芝パークホテル」(1949年開業)の姉妹ホテル。25階のレセプションエリアは最上階までが吹き抜けになったアトリウム構造で、天井からは外光が入るとともに三角形の周りを客室が取り囲む構造となっている。
 デザインはフランスの建築家で知られるフレデリック・トマ氏が担当。「コンテンポラリーにあって、この地や世界中からのゲストなどが心地良く滞在できる、特徴的で独創的なデザイン」に心がけたという。これもヨーロッパのデザイナーらしく、光や緑といった自然をベースに建物の空間設計のみならず、ロゴマークやスタッフのユニフォーム、ナイトウェアなど、ほとんどのデザインワークに関わったのが特徴。
 そのことからアートを取り入れたホテルブランドをオープン10週年を迎えた昨年から展開。アートやデザインホテルに関心をもっているターゲットに訴求した館内空間づくりや客室の商品力アップを行っている。その一例としては、夜間アトリウムの壁に向けたプロジェクションマッピングの映写を実施したり、レストランのメニューにもアート感覚のあるメニューや食材の提供。さらにカラーリングに配慮したカクテルやデザートなど、ゲストの心に訴える工夫に努めているとのこと。
 ”アーティストホテル”を自負するだけに、一部の客室は、国内外で活躍する国内芸術家による絵画やアート作品が施されるなど、滞在者にとって希少性となるユニークな体験を味わえる。現在8室(8作品)の客室が稼働。
今後はフロア全体(31室)がアーティストルームに改装予定とするなど、デザインに関心の高い国内外のゲストに喜ばれそうだ。

ホテル南側の客室からは、眼下を走る東海道新幹線や在来線が眺められる。

デザインホテルらしさを表現する 世界の芸術家による、アートルームが用意される。


*ホテル ヴィラ フォンテーヌ汐留


 2004年8月にオープンした「ホテル ヴィラ フォンテーヌ汐留」(港区東新橋1-9-2・TEL:03-3568-2220)。住友不動産(株)系で住友不動産ヴィラフォンテーヌ(株)が運営する施設。都内13ヶ所(全国で15ヶ所)のネットワークのなかでは、最大の497室を誇る大型ホテルを誇る。さらに汐留シオサイト地区にあるホテルでは唯一、1階部分にレセプション&ロビーを設けるなど、外部からの出入りがしやすい環境となっている。客室は2階から10階まで。広さもダブルルームの18m2からプレミアルームの30m2まで、5タイプのバリエーションで対応する。各部屋は広めのスペースを確保する一方、備えのベッドや家具などシングルユースからファミリーやグループまで対応できる、多彩な客室が整っている。
 取材時のロビーでは仲間を待つ数組の外国人旅行者やビジネス客が出入りするなど、かってないほど外国人客の増加にスタッフも日々国際化を感じているとのこと。とくに都心部と交通至便ということもあり、港区内のヴィラ フォンテーヌは、ここ汐留と浜松町、田町、六本木の4ホテルが整う。

シンプルなインテリアながら広いスペースは、疲れた宿泊者に安堵感を与える。

外から直接入れるフロントと吹き抜けタイプのアトリウム。

 
*三井ガーデンホテル汐留イタリア街


 汐留シオサイトのホテル群から少し向かった南西側ブロックにあるのが、三井不動産(株)系列でホテル事業を展開する(株)三井不動産ホテルマネジメントが運営する「三井ガーデンホテル汐留イタリア街」(港区東新橋2-14-24・TEL:03-3431-1131)。名前が示す通り、三井不動産がイタリア風の建築様式を模した再開発地区で、色とりどりのビルが立ち並び、広場ではCMの撮影も行われる洒落た一角となっている。2007年4月のオープンで、地上13階建ての376室となっている。もちろん1階にレセプションを構えるホテル単独ビルとして営業する。
 客室は20m2と25、7m2の2タイプが用意。シングル、ダブルの客室とも、ビジネス客からレジャーなどの旅行者にも対応する広いスペースを確保。なかでもビジネス客にはありがたい、広いデスクや疲れにくい椅子などが備わる。インテリアデザインについては、通常オープンから10年が区切りの改装を7年めの今年4月にリニューアルを実施。ベッドのアイテムを一新したり、室内のカラーリングについてもバイタリティ溢れるオレンジゴールドの一方、癒やし感のあるターコイズブルーを採用するなど、気取らないなかにも上質感のある生地や雰囲気を表現している。10年に先立つ7年めのリニューアルは、ホテルが集中するエリアならではの競合関係を意識した改装と理解できよう。そのなかエリアのホテルで唯一、最上階の13階には大浴場が備わる。客室のバスルームとは異なる広い湯船につかってのリフレッシュも、滞在者にはありがたい施設となる。
 他方、三井不動産(株)グループが開発を進める複合型都市の”柏の葉スマートシティ”(千葉県柏市)に、「三井ガーデンホテル柏の葉」が7月にオープン。1泊の短期から長期滞在型のキッチン付きアパートメントスタイルまで、多用なホテル滞在ができる設備も整う。

イタリア街に建つホテルでもあり、ベッドカバーの一部にもカラフルな生地でインテリアに添える。

デスクワークには、着座感に配慮した椅子が備わる。

ホテル外観も地中海風の明るいカラーで存在感を示す。

 

*ロイヤルパークホテル ザ 汐留

 三菱地所(株)グループのホテル部門を担う(株)ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツが運営するチェーンに所属。2003年7月にオープンしたのが「ロイヤルパークホテル ザ 汐留」(旧ロイヤルパーク汐留タワー)(港区東新橋1-6ー3・TEL:03-6253-1111)。近年自社ホテルチェーンの増大や性格付けもあり、”グランド型”と”THEシリーズ”の2本立てにブランドラインを整理統合したもの。2013年10月汐留は、”ザ(THE)”シリーズのフラッグシップとなった。
 オフィスビルとの共用建物で、24&25階にレセプションとレストラン(1階にカフェ)を設け、客室は26~38階までの487室からなる。
 ”ザ 汐留”らしさを主張すべく「街と、もてなす。」をコンセプトに、一部客室を個性あるデザインに展開。ホテル開業時にトータルデザインをプロデュースした(株)イリアの提案により、”ホテルライフスタイル・アーケード”が、26階フロアに誕生している。具体的には家具やインテリアを手がける商社やデザイナーなどのコーディネートによる、デザイン性の高い個性のある客室が用意されている。その一部として、、、
*THE CONRAN SHOP(ザ・コンランショップ)・・・英国のデザイナーで知られるテレンス・コンラン氏の指導のもと、そして息子のセバスティン・コンラン氏が経営する家具やライフスタイルショップと同じコンセプトによるもので、英国風の落ち着いた雰囲気と洗練されたカラーコーディネートを展開する客室となっている。

*ERIKO HORIKI(堀木エリ子)・・・「建築空間に生きる和紙造形の創造」をテーマに活躍する堀木エリ子氏コーディネートの室。白やベージュといった自然色を基調に、ベッドカバーやマッサージチェアなど、上質な素材や質感にこだわったシンプルな客室となっている。
 ロイヤルパークホテルズは全国の主要都市で展開するなか、今秋9月30日、羽田空港国際線ターミナル内に、「ロイヤルパークホテル ザ 羽田」のオープンが予定されている。

館内26階に設けられた”ホテルライフスタイルアーケイドの一室。 画一的なホテル客室を、著名なデザイナーによるブランド化で、多彩なインテリアを楽しむことや好みのチョイスができる。

高層の客室から、2020年のオリンピック選手村予定地や臨海部などの眺望が楽しめる。


*東急ステイ新橋


 新虎通りエリアで最も新しいホテルが、5月26日に開業した「東急ステイ新橋」(港区新橋4-23-1・TEL:03-3434-8109)。JRの山手・京浜東北線をはじめ、都営地下鉄浅草線、東京メトロ銀座線、そしてお台場や臨海部を結ぶゆりかもめの、新橋駅から数分域のロケーション。東急不動産(株)系列の東急ステイサービス(株)が運営する15番めのホテルとして、新虎通りに面した利点を生かした、14階建ての洒落たホテル外観が目を惹く。
 東急ステイの特徴は”滞在型ホテル”。客室は広さ14m2のスマートシングルから20m2のレジデンシャルダブルまで、6タイプの221室が用意されている。その特徴は客室それぞれに洗濯&乾燥機(スマートシングルを除く)を備えたこと。そして最大スペースのレジデンシャルダブルには食器などを備えたミニキッチンが整い、長期滞在にも対応した設備が整う。取材を通じた印象は、1泊1万5千円台から3万円弱の範囲ながら、バスルームをはじめ十分な広さを確保。ベッドはサータ・ブランドを採用。各部屋のタイプを問わずデスクスペースも広く、連泊客にはありがたい設備が整う。そのなか印象的だったのが、写実的な風景写真の壁のアートや外気導入が可能な開閉ウインドは、女性客にも喜ばれる設備。
 取材を通じて印象的を受けたのが、エレベーターホールに備わる階数表記とさくらをモチーフにしたパネル。しかもフロアごとで模様や色合いに変化を持たせるデザインは、 滞在者への癒やし効果に寄与する一方、自分の階数目印にもなる設備(原則手持ちの宿泊カードでは、他のフロアへの立ち入りは不可)。今回館内デザインを担当した高木教子氏((株)東急ホームズ・クリエイティブ営業部マーケティング課課長)と河内利文氏(Kap)によれば、「単一的なホテル・デザインではなく、ホテルが建つエリアや時代の特性に合わせた設計とデザインを展開。ここ新橋では江戸時代に活躍したと言われる南町奉行所の遠山金四郎景元こと、遠山の金さんの住居跡地に店舗を構えたことから、彼のシンボルでもあった桜吹雪をモチーフに、お客様にプレミアム感のある滞在を楽しんでいただける空間と居心地の良さを実現しました」とのこと。その言葉の通りコンセプトは”Smart Quality”で、賢い大人の選択肢に合ったプレミアム感のある空間とし、Minimum(そぎ落とされた清潔感)と  Simple(飽きのこないシンプルさ)。そしてCozy(居心地の良さ)をキーワードにして具現化としている。とならば出張や旅行などで数日間東京に滞在する利用者には役立つホテルとして。あるいはあたかもウィークリーマンションのような使い方もできる利便性を備える。今後はネットを通じた口コミ効果などで、外国人ビジネス客や個人旅行者に注目されるホテルのひとつになるだろう。

新虎通りに面した東急スティ新橋の外観。

一部の客室を除いて洗濯乾燥機と電子レンジが備わる。

長期滞在者には嬉しいミニキッチンが、館内最大スペースのレジデンシャルダブル(20平米)に備わる。

 

デザインを担当した高木教子氏(東京ホームズ)と河内利文氏(Kap)。

エレベーターホールに設けられた桜吹雪をイメージしたパネル。 フロア毎に模様や色合いを変えている。