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国交省が「事業用自動車事故調査報告書」を公表。トラックドライバーの心と身体の健康守れ!!

2015.4.15

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 国交省は頻発する事業用トラックやバスの事故について、今後の安全性向上に役立てるため、昨年から今年にかけて発生した重大事故について原因の調査分析を進めている。実施主体は公益財団法人交通事故総合分析センターと事業用自動車事故調査委員会。調査事案は別表のとおりだが、そのうち2件について4月15日、報告書が発表された。平成26年7月に発生した事故では運転手の疲労蓄積に加え、運転手がシートベルトを着用しておらず、社外に放り出された結果、死に至った。また、同年8月の事故では積み荷がしっかり固定されておらず、荷崩れが発生した。

 国交省としては、調査報告書の公開により荷主、運送業者、ドライバー、また国民に注意喚起していくとともに、原因の分析により「特別な方策を考えて行かねばならない」(自動車局安全政策課)としている。報告書では再発防止策として●運行管理に係る法令遵守の徹底●運転者教育の充実●事業者に対するフォローアップ●事案の他事業者への水平展開●過労運転防止に資する機器の開発・普及●使用過程車に対するASV技術の開発・普及●運転者の安全運転意識の向上などをあげている。記者は安全政策課と担当者と話したが、やはり一番為すべきは「荷主や運送会社の都合で、ドライバーが過酷な状況での運転を強いられていることではないか。この点を改善することが優先だ」と指摘しておいた。

皆様、ご存知のとおり旅客を運ぶバスは、競争激化により事故が頻発。そのため国は対策を検討し、ドライバーの長時間勤務の是正や長距離での2人態勢などが義務づけられた。人命を守る点ではトラックドライバーも同じ。物流の7割をトラック輸送に頼る日本、ドライバーの心と身体の健康を守ることは喫緊の課題だと思う。


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