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クルマ訪問買取りは是か非か 特商法例外見直しの2015年!!

2014.12.15

12月11日、恒例の日本自動車流通研究所(略称JADRI)の年末交流忘年会があった。JADRI と言ってもピンと来る人は少ないと思う。簡単に言えば、中古車買取りの業界団体だ。

 読者の皆様は2014年10月号、11月号と2号連続で掲載した「ガリバーが覗き見」の記事を憶えていらっしゃると思う。中古車訪問買取り時に、PCのカメラとライブチャットアプリを使って、お客様の顔や声を実況中継し、その様子を営業マン所属の営業所長がネット経由で覗き見、お客様宅で商談している自社営業マンに携帯電話で商談を指南していたことをはじめ、訪問買取の実態をスクープした。

 この記事に対して、ガリバー本体はその事実を認め謝罪。再発防止を約束した。ことほど左様に訪問買取りは、お客様のプライバシーを侵害する可能性も高いし、「押し買い」の温床ともなりうる。本来なら、他の商品と同様に特定商取引法(特商法)で禁じられるべきだ。が、そうしたひどい実情があっても、いまだに中古四輪車の訪問買取りは特商法の例外のままである。契約後1週間以内ならお客様から「契約を破棄したい」と申し出ることができるクーリングオフも適用除外。買取り業者が売り主に代金を支払い、移転登録をした後に契約破棄されると買い取った商品の名義をもとに戻す作業が発生するためだ。

 来賓挨拶で、「 11月に自動車産業戦略を発表した。中古車流通市場の健全化と発展を盛り込んだ。 車体課税の見直しは、消費税増税と合わせ先延ばしされた。環境性能課税も先延ばしされた。エコカーの軽課を頑張っている」と挨拶した経産省自動車課の菊池孝憲課長補佐と話した。

 特商法の例外として認められている訪問買取りとウェブ一括見積もり。 消費者の不満が絶えないこのふたつの買取り手法について、「改善されないようであれば認めるべきでない」と主張した。さらに「エコカーの課税を軽くする一方で、古いクルマの重量税を上げる。エコで楽しいクルマがあるのか。クルマを楽しくして若者のクルマ離れを食い止めると言われても、そんな政策はチグハグではないか」とも指摘しておいた。

 そこにやってきたのがカーセブン社長で初代JADRI代表理事の井上貴之さん。記者に対して、「訪問買取理はユーザーが望んでいること。利便性は高い」とした上で、「押し買いやウェブ一括見積もりに対するユーザーの不満を解消する。1年待ってほしい」との趣旨だった。「2015年は特商法例外の見直し年ですよ、時間はありません」と付け加えた。果たしてどうなるか?

http://www.jadri.or.jp/index.html

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取材・文・写真/神領 貢(本誌編集長)


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