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日産自動車が6月22日、株主総会開催 星野専務、「デイズ/デイズルークスのユーザーに独自のサービス提供」を表明。

2016.6.22

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以下は株主総会の模様だ。
西川CCOから前年度決算の説明。 通期売上高12兆1895億円、当期純利益5238億円。配当上げ、自社株買いにより株主還元を重視している。15年度は16年度の巻き返しに向けて準備した年。中国では、日系ブランド首位を維持した。東風汽車とも良好な関係を築いている。
北米シェア8.6%、ホンダとの差を0.5ポイントまで詰めてきた。 インフィニティは年販20万台を超えた。中国ではプレミアムブランドとして、最も早い成長を遂げた。 ゼロエミッションビークルも伸びた。品質向上プロセスに取り組んでいる。エクストレイルは好評。さらなる改善に取り組む。

ルノーとのアライアンスについて。 フランス政府のルノーへの影響力を限定的とした。日産の独自性を確保、ルノーとの関係をより強固にした。シナジーを高めていく。
三菱との協業について。 数値改ざん、法令違反は決してあってはならないこと。お客様に一刻も早く適切な対応する。予定どおり行けば、日産が三菱の筆頭株主になる。ウインウインの関係を築きたい。

 

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ゴーンCEO。 過去最高の販売台数を記録した。さらなる効率化を進めている。確かなバランスシートを構築している。 より進化したEV、自動化、ネットワーク化を進める。 2016年度以降、さらに自動車業界における地位向上できる態勢を整えた。 国内は引き続き厳しいと予想される。

ノートHVとセレナの市場投入について車名を伏せて紹介された。
株主に対して披露会、試乗会を催す。 中国は130万台販売を目指す。ヴェヌーシアブランドには、アイセーフティを全車に搭載していく。 北米、欧州でも増販する。
アフターセールスは利益の40%を占めている。これをさらに6ポイント高める。 今年度業績見通しは売上高11.8兆円、営業利益7100億円、当期利益5250億円。一株あたり配当は48円見込む。配当性向30%。
CSRを強化し、地域社会に貢献する。東日本大震災では社会貢献の取り組みをおこなった。北関東の水害被害への支援、ネパール震災、アメリカの水害支援も行った。 株主にさらなる価値を提供する。長期的で持続的な成長に取り組む。新たな道を切り開いていく。
経営陣の多様性が強み。あらゆる市場で人材を採用している。競争力のある報酬を出さないといけない。タワーズワトソンに報酬についてコンサルを依頼している。役員報酬は29.9億円を上限としており、2015年度は16.45億円支払った。 ゴーンCEOの報酬は10.71億円、890万ドルだった。

質疑応答。 ミスフェアレディがクジを引いた。

日産車は運転席にアシストグリップがついていない。トヨタ、ホンダに比べて劣っている。 乗降性について評価指標もっている。
「ぜひ検討したい。正直気にしていなかった」。

国内市場のシェアが下がっていることを謙虚に受け止めるべき。苦情はどれくらいあるのか? 顧客の声には耳を傾けなければならない。開発、製品だけでなくディーラーサービスも改善しなければならない。色々な不満に謙虚でなければならない。常に改善しなければならない。
品質担当重役は、「全ての不満について分析し、優先度を勘案して次のクルマに反映するようにしている。 お客様の声は大変大切な情報。遠慮なく電話して欲しい」。

質問者が噛み付く。
「通り一遍のことを言ってごまかさないでください!」

保証期間を過ぎたものは、次のクルマ、現行車に反映する。

質問者は、「どういう方針で臨んでいるのか?」

ゴーン議長は より良い商品開発に活かしている。人の脳の中には全ての統計データを共有できない。後ほど共有したい、と打ち切られた。

内部通報制度と障害者採用について。
各国で内部通報制度を採用している。データも収集している。同業他社の事象も検証している。VWの事象についてもデフィートデバイスのようなものはないか、そういうことをしないようにするにはどうするか検討する。規制違反がないように徹底している。
VWの排気、三菱の燃費改ざんに関連して、日産は独立した立場の人が監査する体制をとっている。 開発、認証、生産それぞれのクルマのデータが機械的に揃っていないと市場に出さない仕組みになっている。 障害者雇用率は2.1%。

三菱の燃費不正に関連して日産はどう対応するのか?
星野専務、「 デイズ デイズルークスではご迷惑をおかけして申し訳ありません。最高で10万円の保証する。ディーラーで点検するなどサポートを得られるような施策を検討している。個別に連絡するので、楽しみにして欲しい」。

消費者を裏切るような三菱をなぜ買収したのか?
長期にわたり協業してきた。今後より多くの技術を開発しなければならない。多額の投資が必要。全般の傾向として合従連衡がある。三菱はパートナー、問題があればサポートしたい。戦略的な議論に発展した。

新型キューブはいつ出るのか?
三菱との協力関係を強化できれば、株主価値は高まる。キューブについては答えられない。昨年はシェアを落とした。が、販売会社が綺麗になったはず。店内投資は終わった。JDパワーのサーベイによると日産はトップ。 単一車線での自動運転が可能な車をだす。イーパワー搭載のコンパクトを出す。

日産は世界で販売しているクルマをもっと日本市場に導入すべき。拍手が起こった。

より幅広い車種でモータースポーツに参戦すべき。拍手が起こった。

ルノーF1にインフィニティブランドを出したのは認知してもらうため。勝者は一人だけ。負けるのもたくさんある。技術を見せるのが大切。我々も変わりたい。未来のクルマを見ていただくのもやりたいと思っている。我々は競争ができる技術を持っている。

20年間で株価は3倍。配当も増えた。感謝している。
ゴーンCEOは、リーマンショック、東日本大震災のような逆境をプラスに変えてきた。 全ての危機、問題はチャンスでもある。エスケープするなら経営してはいけない。不可抗力の場合は特に。 ユーロ圏の危機、リーマンショックを脱出できれば、好機を捉えられれば会社は繁栄する。経営者は王様と思ってはダメ。業績が満足したものであっても、保証されているものではない。20万人以上の従業員がい い仕事をした結果。これは誇り。リスクとは「成功は保証された」と勘違いしてしまうこと。ゴーンCEOが着任して16年。企業規模は2倍になった。

取材 文/神領 貢 マガジンX編集長

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