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SCOOP! 自賠責保険積立金88億円減少!!

2016.6.7

SCOOP! 自賠責保険積立金88億円減少!!

先日の自動車損害賠償保障制度のあり方に関する懇談会(あり方懇)で、示されなかったデータを国交省からもらってきた。添付の資料は最近、国交省が自ら出さなくなった代物だ。

記者がずっと主張しているように、一般会計に貸し出されたままになっている私たちの保険料積立金は元利ともで6114億円(平成28年度予算)に達している。

少々、むずかしい話しで恐縮だが、現状、自動車安全特別会計(自賠責特会)に残っているお金は、自動車事故対策勘定の積立金で1873億円、私たちが保険料に加えて支払っている賦課金48円/台で賄われている保障勘定の剰余金が566億円しかない。詳細は添付のビジュアルを確認してもらいたいが、このうち積立金から拠出されている各種補助金は、昨今の低金利下で運用益が減少、一方で補助金の総額は微減にとどまっているため、積立金を取り崩して支出されているのが実情だ。この積立金は昨年度が1961億円あったが、今年度末には1873億円まで88億円も減少する見込みだ。

財務省から貸したカネを取り返せない一方で、本当に交通事故減少に役立っているのか定量的な検証もおぼつかない補助金は払い続ける。「このままでは自賠責保険の枠組みそのものが崩壊しかねませんよ」と、関係者に釘を刺しておいた。(詳細はマガジンX8月号に掲載)

文・写真/神領 貢(マガジンX編集長)

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