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日産が三菱の筆頭株主に
2016.5.13
日産は、三菱が新たに発行する5億660万株を2370億円で取得し、株式の34%を握って筆頭株主になる。手続きは年内に完了する見込みで、資本業務提携に関する覚書が締結された。
会見でゴーン社長は、かつて自社も困窮した時期があり、株主やサプライヤー、従業員が抱く不安が理解できるとして、手を差し伸べることにしたと説明。また、この提携は力関係による支配ではなく、パートナーシップであることを強調した。「日産は日産のまま、三菱は三菱のまま」として、責任が及ぶ範囲の線引きを行うとした。
一方、三菱自動車の益子会長は、2011年から軽自動車の企画を一緒に進めてきたことがキッカケになり、ほかに協業できることがないか可能性は探っていたし、いつか提携もあるかもしれないとゴーン社長と話したこともあったという。今回の燃費不正問題でその時期が早まったのは確かだ。
今後は購買や新技術の開発、プラットフォームの共用、生産拠点の共用などを通じてシナジー効果を狙っていく。一例としてゴーン社長は両社がピックアップやPHVをそれぞれ開発する必要はないとし、どちらかの技術が相手に供与される可能性もありそうだ。