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VW、第37 回 ウィーン国際エンジンシンポジウムで新世代「TSI」を発表
VWは、第37 回 ウィーン国際エンジンシンポジウムで新世代「TSI」を発表した。今後、さらに厳しさを増していくフリートおよび排ガス規制によって、自動車用エンジンは、燃費効率やCO2 を含めた排ガスについてさらなる進化が求められている。技術面での高いハードルをクリアするために、この新しい「EA211 TSI evo」エンジンには、数々の革新技術を採用しており、それらを組み合わせることで新しい燃焼方式を実現している。その結果、最大トルクは、とても低い回転域(1,300rpm)から幅広い作動範囲で発生できるとともに、従来のTSI エンジンと比べて100km 走行あたりの燃料消費量が1 リットル削減されるなど、実用燃費が大幅に向上しているそうだ。
フォルクスワーゲンは、すでに10 年以上も前から、TSI テクノロジーとして直噴および過給システムを同時に用いたガソリンエンジンを提供してきた。その間、数多くの新技術を開発し、その実用化を進めてきた。シングルターボ、もしくは、ツイン(ターボ+スーパーチャージャー)過給システム、エンジン一体型インタークーラー、熱力学上のメリットが大きいシリンダーヘッド一体型エキゾーストマニホールド、4 気筒エンジン初のシリンダー休止システム(アクティブシリンダーマネジメント:以下:ACT)といった技術によって、TSI エンジンは、その優れた燃費性能にさらに磨きをかけてきた。
この最新世代のエンジンでフォルクスワーゲンは、技術をさらに一歩前進させている。いくつかの主要な新技術を採用することで、この新しい「EA211 TSI evo」は、従来の1.4 リッターTSI(92kW)に比べて燃費を最大10%も向上させているという。
ここで重要なことは、燃費がとても幅広い作動領域で改善しているということだそうだ。その結果、単にテストベンチ上だけでなく、ユーザーが日々クルマを運転する中で、明確な効果が確認できるようになったのだという。このエンジンに採用した新しい、もしくは新たに改善した技術は下記のとおり。
・12.5:1 という高圧縮比と組み合わせたミラーサイクル燃焼方式
・可変タービンジオメトリー(VTG)を採用したターボチャージャー
・最大350 バールの噴射圧を実現したコモンレール燃料噴射システム
・革新的なサーマルマネジメント(熱管理)
・ACT
・APS(アトモスフェリック プラズマ スプレー)コーティングしたシリンダーウォール
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