ボルボ初のPHEVをラインナップした新型XC90発売

ボルボ・カー・ジャパンは1月27日（水）に最上級モデルとなる7人乗りSUVの新型XC90を発表、同日より全国のボルボディーラーにて発売した。

新型XC90は110億ドルもの投資によって生み出された新たなプラットフォーム「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー（SPA）」の最初のモデルであり、ボルボ初のプラグインハイブリッドモデルをラインナップした同社のフラッグシップモデル。北欧神話に登場するトール神（雷神）が持つハンマーをモチーフにしたというT字型のポジションライトがデザイン上の特徴となっている。

機能面では、世界初となる2つの安全技術を標準装備。「ランオフロード・プロテクション（道路逸脱事故時保護システム）」は、車両のミリ波レーダーとカメラにより道路から逸脱したことを検知すると即座にシートベルトテンショナーがベルトを巻き上げ、シートとシートフレームの間にあるメタル製クッションが衝撃を吸収するというもの。もうひとつの「インターセクション・サポート（右折時対向車検知機能）」は右直事故が起こるようなシーンで衝突すると判断された場合にオートブレーキが作動するシステムだ。

新型XC90のパワートレインは3種類。新世代Drive-Eの2ℓガソリンエンジンは共通しているが、ターボモデルのT5、ターボ＆スーパーチャージャーのT6、そしてPHEVのT8ツインエンジンというラインナップ。ツインエンジンというのはフロントにガソリンエンジン、リアに電気モーターを搭載したツインパワートレインという意味。前後でパワートレインが分かれているため、本来ドライブシャフトがあるボディ中央にはバッテリーが置かれて前後重量バランスにも貢献いる。PHEVはシフトオブワイヤーとだが、どのモデルも8速ATと電子制御AWDの組み合わせとなる。

室内では12.3インチディスプレイを採用し、独自のインフォテイメントシステム「SENSUS（センサス）」によってカーナビや空調、メディアなどの操作はモニター内で完結させてボタンやスイッチの数を大幅に減らした。またアップル社のCarPlayにも標準装備で対応している。

発表会の会場で木村隆之社長は、2019年までにボルボの全ラインナップの刷新を完了させると発表。発表会終了後のインタビューでは「今後すべてのバリエーションに電動パワートレインを設定することを考えている。XC90のディーゼルについては、ぜひ導入したいと考えているが、日本仕様への変更などに時間がかかるため正確な時期についてはまだお答えできません」とのことだった。

■新型XC90ラインナップ

　T5 AWD Momentum 　　　　　　　774万円

　T6 AWD R-DESIGN 　　　　　　　 879万円

　T6 AWD Inscription 　　　　　　 　909万円

　T8 Twin Engine AWD Inscription 　1009万円

■ボルボ・カー・ジャパン　www.volvocars.com/jp