一酸化炭素中毒の危険性を検証！クルマが雪で埋まったら…

JAF（日本自動車連盟）は、車内に排気ガスが入る理由で多いマフラーの周辺が雪で埋もれる状況を再現して、「車内での一酸化炭素（ＣＯ）中毒」対策の有効性を検証した。

大雪の際に路上で立ち往生することになったり、スキー場で仮眠したりする際にエンジンをかけたまま車中で過ごすことがあるが、そのときに注意したいのが車内での一酸化炭素（ＣＯ）中毒。積雪や吹き溜まりによってクルマが雪に覆われてしまうと、マフラーを塞いでしまって排気ガスが車内に入り死亡事故に至るケースがある。しかもＣＯは無色無臭のため気付かないうちに中毒となる危険がある。

JAFのテストでは、まず同じ車両を2台用意してボンネットの上まで雪を被せた状態にし、1台はマフラー周辺を除雪した。エンジンをかけた状態でテストを開始して車内に設置したガス検知器でCO濃度を計測。

マフラー周辺を除雪した車はほとんどCOが検知されなかったのに対して、マフラー周辺を除雪しなかったクルマは16分後に400pm（偏頭痛発生程度）に上昇、その後急上昇して22分後には測定上限値の1000ppmとなった。また、運転席の窓を5cm開けたクルマでは、しばらく低レベルで増減を繰り返した後、40分を超えると800ppm（めまい、 吐き気、 失神の危険程度）まで上昇した。

さらに別のテストでは、マフラー近くに発煙筒を置いて煙の動きによって排気ガスの流れ方を確認している。これにより、排気ガスの流れはマフラーが塞がれたことによって車体の下に溜まり、車体下の隙間から車内に吸い込まれることが分かった。

以上のことから、CO中毒を避けるにはマフラー周辺の除雪が有効であることが実証された。積雪の多いエリアへ出かけるときは、 除雪用のスコップ、防寒着、毛布などを用意し、車内にとどまる際にはできるだけエンジンを切るように心がけよう。

■JAFユーザーテスト動画

「車が雪で埋まった場合、CO中毒に注意！」

https://youtu.be/eYDyk_ee9tU?list=PLJfKB1Jtrvvs3MlE40AtgpJD0Sd6PFXRb

JAFホームページ：www.jaf.or.jp