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東モ特集12「モビリティスケープ東京2015」も興味深かった!!

2015.10.30

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「モビリティスケープ東京2015」も興味深かった!!

プレスデー2日目の朝に行われた「モビリティスケープ東京2015」。自工会加盟の大手5社の代表が集い、クルマの未来なーについて意見を交換した。参加したのは、三菱の相川社長、トヨタの豊田社長、ホンダの池会長、日産の西川副会長、そしてマツダの小飼社長だ。モデレーターはフリーアナウンサーの久保純子さん。

冒頭、池会長の挨拶。「先進国では市場が成熟する一方、新興国では需要が伸びている。競争が激しくなっている。日本国内の開発力、マザー工場としての能力向上が求められている。 気候変動への影響が課題、2050年までに、CO2を2010年比7割削減せねばならない 。年間125万人の交通事故死者のうち、9割が新興国で占められている。安全への取り組みも業界の課題。 自動車自体は単なるモビリティから、クルマ、社会、暮らしを変える存在になっていく。 エネルギー、繋がる、自動化に向かう。 自由な移動手段としてのクルマの価値はますます高まっている。 2020年までに、今回を含めて3回の東京モーターショーがある。注目していただきたい。ありがとうございました」と話した。

その後、各社の成り立ちが披露された。

三菱はクルマを作り始めたが、戦争の最中は飛行機を生産していた。終戦後はジュラルミン製の自転車を作っていた時代もあったという。トヨタは言うまでもなく自動織機からスタートした。ホンダはピストンリングを作り、トヨタの下請けをやっていたという。本田宗一郎翁は奥様の買い出しを楽にしてあげたいと思い、軍払い下げのエンジンを自転車に付けた。これがスタート。日産は最初からクルマを作っていた。ベンチャーと、これを支える実業家が手を組んだ。DATSUNのDATは実業家3人の頭文字だ。 マツダの起源は東洋コルク工業。シャンパンのコルクを作っていた。オート三輪は、三菱商事に売ってもらっていたという相川さんも知らなかった事実が小飼さんから披露された。ひと通りの成り立ち説明の後、参加者の質問に答える形で、日本のモノづくりの強みや「競争と協調」の考え方などについて意見が交わされた。

 「 モノづくりとは人。企業理念を形にする。現場のチカラが大切」と池さんは話す。 「エンジニアと生産現場の間に壁がないことが大切」と西川さん。 「ジョブシェアの言葉があるが、並走しながら生産現場の知恵が開発に逆流して行きやすい」と相川さん。 それぞれの経営者の言葉で日本のモノづくりの強みを語っていた。続けて、「常にお客様目線でモノづくりをしようと意思統一している。『和』ですね。細かいところまで神経が行き届いたクルマを作れるのが日本の強み」と小飼さん。 「全世界が直面する環境問題。個社ではできない所に来ている。一緒にやっていかねばならないのは共通の理解」と池さんが話すと、「半分以上が海外で売っている現状で、地域社会にとって、良き企業市民たれと言っている。応援していただきたい」と豊田さんが応じる。 相川さんも「クルマが個人のニーズに応える部分は、競争部分、社会にとって貢献する部分は、協調していく領域」と、ご自分なりの競争と協調についての理解を話していたのが印象的だった。

 未来のモビリティについては、「 自動運転のニーズに対して、安全の 視点からの技術が大切。運転したいという方には、自動運転がドライバーを守る」と小飼さん。 「自動車は産業技術の芸術品。大変貴重なもの。事故や環境破壊など社会的なコストを減らしていくための努力が我われのミッション」と西川さん。「日本語で、『愛車』という言葉がある。100年後にも、「愛」があるようになるために、移動運転と自動運転とは異なる」との池さんの言葉を借りて豊田さんは説明した。 「EVなら、バッテリーを使って電気を供給できる。『移動しない価値』が出てくる」とEVの先駆者らしい三菱の相川さんの見立てだ。

未来の燃料について、「ソースは多様化する。電動化は避けて通れない。HVもエンジンを持っている。内燃機関を磨いていくことも技術的に大事なこと」と西川さんが話せば、「 エンジンの 効率アップも改善の余地がある。燃料と空気をきれいに混ぜる。日本のエンジニアに期待したい」と小飼さんが締めくくった。

 

 

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