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変わる問屋街の空きビルを活用した寄宿舎スタイルの安価な宿泊施設がオープン

2015.10.20

東京下町繊維問屋街に、外国人向けの安価な宿泊施設がオープン(IRORI HOSTEL and KITCHIN)

 

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 相変わらず増える外国人旅行者で都心は賑わっている。10月はじめには中国の国慶節連休による大挙来日した中国人のグループや爆買いが続いた。

それとともに日毎に深刻な事態になっているのが、都内のホテルや宿泊施設。東京2020オリンピック・パラリンピックを控え、クラスや地域を問わずどこも満室に近い高い稼働率の毎日で、地方から出張のビジネスマンも悲鳴をあげるほど厳しい日々が続く。そのなか外国人旅行者への新たな提案となる、「IRORI NIHONBASHI HOSTEL and KITCHEN」(以下、IRORI)が、繊維問屋で知られる中央区日本橋馬喰横山に10月初旬オープンした。

 馬喰横山界わいといえば旧くから知られた繊維問屋街。東京周辺はもちろん、全国から買い出しに来る小売業者や時代を反映した商品が流通されている。しかし時代とともに変わるファッションや販売スタイルも、大型量販店の台頭や通販といった流通形態が変化するなか、この界わいもかってほどの賑わいはない。当然商売を辞めたり他に移転したりで、空きビルや遊休物件が出ているのも現実。他方、周辺には都営地下鉄新宿線(馬喰横山駅)と浅草線(東日本橋駅)に加えてJR総武線(馬喰町駅)など、交通機関に恵まれるエリアでもある。幸いにも浅草線は羽田・成田両空港に直結し浅草や銀座などのショッピングエリアにも至近で、外国人旅行者に便利な場所でもある。

 その元繊維問屋商社の空き物件に着眼し、かつ手頃な宿泊料金で泊まれる料金体系を設定。さらに利用者の食事や地元とのコミュニケーション・スポットにもなるラウンジには、日本の生活道具で知られる小型の”囲炉裏=IRORI”を置いて、利用者に楽しんでもらう趣向だ。IRORIを開業したのが、全国の空き物件や遊休施設などに着目し、学生などの国内合宿や増える外国人旅行者などにも安価で利用できる宿泊施設を運営する、(株)R.projectの丹埜 倫(たんの・ろん)社長。かって金融分野で活動しつつも、今回のような遊休施設などを改築・整備して新たな宿泊施設事業を千葉県内でスタートさせている。その初の都内展開になるIRORIの開業となった。

 

 

*寄宿舎スタイルのホステルにて、隣同士はカーテンの仕切り。トイレとシャワーも共同利用

 建物はかって繊維商社だった7階建ビルを改装。安価で泊まれる”寄宿舎スタイルのホステル”として開業。1階がホステル名となる囲炉裏を置いたラウンジで、キッチンとテーブルなどを配置。2階にフロントと5階までの4フロアを宿泊エリアに。2段ベッドや単独ベッドからなる72のベッドが備わる。ベッドは木組みによるもので、隣のベッドとは布製のカーテンで仕切られる。そのなか5階部分を女性専用フロアに。6階に共同のシャワールームとトイレが備わる。さらにコインランドリーも整うので、共同生活に慣れた若者やバックパッカーなどの利用が始まっている。多くが2段ベッド仕様にて身内や仲間以外の場合は、お互いのマナーや睡眠時などにも考慮したい。1泊の宿泊料は混合ドミトリー(2段式)が3,000円。女性混合ドミトリーが3,300円。そして通常タイプのセミダブルが3,300円(いずれも税込み料金)となっている。なお12月中旬まではオープン記念料金(セミダブルは除く)にて、予約時に問い合わせを。

 IRORIでは単なる宿泊事業に留まることなく、1階の囲炉裏のあるラウンジを宿泊者中心のイベントやコミュニケーションの場としても利用を促す。国内各地とのネットワークを活用した食材や酒などを楽しんでもらおうという趣向だ。外国人旅行者のみならず、国内旅行者の利用も歓迎とのこと。近隣にはビジネスホテルなどがあるが、学校の寄宿舎や合宿生活になれた旅行者やには、今後とも支持を受けるに違いない。とにかく宿泊施設の足りない首都圏。最近では一般家庭に泊まるホームステイ(いわゆる民泊)が一般化する方向に。しかし国内では旅館業法の制約もあり、ただベッドだけ備えればいいものではない。そのなかベッドにシャワーなど、宿泊施設としての機能を備えるホステルIRORIの役割は大きい。様々なタイプや料金の宿泊施設が整うTOKYOであって欲しいので、今後とも外国人旅行者の受け入れ態勢を見守る必要がある。

 

IRORI HOSTEL and 

KITCHEN

*所在地:103-0003東京都中央区日 

     本橋横山町5-13

*電話:03-6661-0350

*予約・問い合わせ:http://irorihostel.com/

またはinfo@irorihostel.com

 

 

浜田拓郎


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