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軽量化と乗りやすさが魅力の新型ラパン
3代目にあたる新型ラパンの開発に際して、スズキ社内では女性社員を集めたワーキンググループを結成。男性では気づきにくい点にも気配りの行き届いたクルマが完成したという。
アルトと軽量プラットフォームや改良版エンジンを共有する新型ラパンは最大120kgものダイエットに成功し、カタログ燃費は9.6km/L(約37%)も向上して35.6km/Lに達している。当然、エコカー免税対象車の条件も満たしている。
実際に乗り込んでみると、35mm低くなったウエストラインと10mm上がったヒップポイント、そして高さが抑えられて2段構造に変わったインパネ形状により、開放感のある見晴らしのよい運転環境が整っていることが実感できる。パワステはアルトと比べて軽めに設定されており、駐車時の切り返しも難なく行えるだろう。また、遮音性も上がっていて加速時のこもり音が気になることもなかった。
参考までに、エアコンONの状態で信号の多い街中を走ったところ、車載の燃費計は約19km/Lを示した。
テーブル状のインパネで目を引くのは非使用時に格納できる助手席側の引き出し式カップホルダーと、ボックスティッシュが収まる引き出し式のトレイだ。「インパネの裏側には電装系や空調の構造物が入っていて、各部署の設計者同士が“戦って”容量を確保しました」と設計関係者が語るように、規格の決まっているボックスティッシュが入るサイズに仕上げることは容易ではなかったという。
「いつでも一緒だよ」と寄り添ってくれるのがメーターパネル内のインフォメーション画面に現れる“おしゃべりラパン”だ。エンジン始動と停止に合わせてドライバーに話しかけるほか、半ドアやシートベルトの締め忘れがあると音声メッセージで警告。さらに、あらかじめ登録しておいた日にはハッピーバースデーのメロディが流れる。
〈試乗車のスペック〉
スズキ・アルト ラパンX
●全長×全幅×全高:3395mm×1475mm×1525mm
●車両重量:680kg
●パワートレイン:660cc直3(52ps/6.4kg-m)
●JC08モード燃費:35.6km/L
●税込み価格:138万9960円(オプションを含まず)