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高速道路ナンバリングで 国交省が「考え聞きたい」
高速道路ナンバリングで
国交省が「考え聞きたい」
8月9日の夕刻、国交省道路局企画課から電話が来た。本誌9月号p25の「秋には高速道路にナンバーがつけられる」の記事に関連して、「記者の考えを聞きたい」と言う。9月号にも書いたとおり、国は今春に検討委員会を立ち上げ、「寒くなる前にまとめたい」(道路局企画課)と、何が何でもナンバリングを実現する構えだ。
これに対して記者は、「ナンバリングの目的がはっきりしない」「コストと利便性向上の具体的な中身を明示すべき」などの問題提起を行い、この間、記者から2度にわたって企画課の担当者に見解を求めたものだ(詳細は9月号参照)。こうした経緯があったから、まさか国交省側から連絡してくるとは思っていなかった。それでも当局から面会を申し込まれて断る理由もない。「明日会いたい」というかなり自分勝手な申し入れだったが、応じることにした。面会したのは翌10日の17時。場所は国交省1階の会議室。面談は80分に及んだ。
記者の主張はこれまでと変わらない。誰のためのナンバリングか、費用対効果を検証すべき、実際にクルマを運転する人の意見聴取やデータの収集を行い、もっと議論を尽くすべき。これに対して、道路局企画課も記者を含めた意見聴取や海外の事例のさらなる検討、ナンバリング案について内部での議論を続けていると言う。「ナンバリングをやらない選択肢もある」とは言うものの、「検討委員会を立ち上げた以上、何らかの結論は得なければならない」と、ナンバリングは強行される気配ではある。「夏にはとりまとめる」の方針は変わらないのだろうが、番号をふる以上は、ユーザーへの説明責任だけは果たして欲しい。誰かさんみたいに「批判すれば良いでしょ。どうぞご自由に」と開き直ったりせずにね。
取材・文/神領 貢(本誌編集長)
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