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ルノー・日産アライアンス、 アルゼンチンに8億ドルを投資
ルノー・日産アライアンスの会長兼CEOのカルロス ゴーン氏は、2018年までにアルゼンチンに8億USドルを投資することを発表した。
ゴーン氏のアルゼンチン訪問は、同国のマウリシオ マクリ大統領の就任後初めて。アライアンスは、アルゼンチンで、日産、ルノーおよびアライアンスパートナーであるダイムラー向けにピックアップトラック専用の生産ラインを稼働させる準備を行っているという。この新たな生産ラインには6億ドルが投資されている。ゴーン氏は、「日産がアルゼンチンで車両生産を行うのも初めてである」と述べた。
アルゼンチン・ルノーは、コルドバのサンタ・イザベル工場で生産予定の新モデルに1億ドルを投資することも発表。同工場へは、2015年3月に、ルノー「サンデロ」、「サンデロ・ステップウェイ」、および「ロガン」生産のために1億ドルの投資を行っている。
ゴーン氏は、マクリ大統領と同国の首都ブエノスアイレスで会い、アライアンスによるアルゼンチンへの取り組みを改めて表明し、今後の計画に対する見通しを述べるとともに、大統領の貿易・投資に対する前向きなアプローチに感謝の意を示したそうだ。
ゴーン氏は、「ルノー・日産アライアンスは、アルゼンチンおよび今回の意欲的なプロジェクトに参加する現地のパートナーに深く関わっています。アルゼンチンは、中南米市場で3番目の規模の自動車市場であり、同地域におけるピックアップトラック生産の中心として、私たちのブランドの地域成長計画のカギとなります」と述べた。
ゴーン氏はアルゼンチン滞在中に、新たな投資を行っているサンタ・イザベル工業地帯を訪問し、アライアンスのピックアップ生産を支える重要な自動車関連サプライヤーらと面会した。
1トンピックアップへの6億USドル投資の概要
- 2015年4月、アライアンスはアルゼンチンでのピックアップ生産に6億USドルを投資すると発表。今年7月にコルドバ州で正式調印を行った。
- 新生産ラインの年間生産能力は70,000台。1,000名の直接雇用に加え、2,000名の間接雇用を予定。
- 生産車種はピックアップ3車種を予定。2018年に日産の新型「NP300フロンティア」を、その後10年間でルノー「アラスカン」、および、ダイムラーのピックアップトラック生産を行う。
ルノーによる投資
- ルノーのアルゼンチンへの投資は、同生産工場の稼働率を向上させるだけでなく、アルゼンチン市場に対する同社の自信を再確認するものである
- 6月に発表したルノー「アラスカン」は、2015年に発売したルノー「ダスター オロチ」に続くピックアップモデル第2弾。サンタ・イザベル工場で同車を生産予定。
- ルノーは今回の新規投資により、今年アルゼンチンで自動車販売No.2を目指す。また中期的にはトップを目指す。
アルゼンチンでの更なる成長に向けた取り組み
中南米でトップ3ブランドに入ることを目指す日産にとって、アルゼンチンは同地域における戦略上、最も重要な国のひとつ。2015年4月、日産は現在の輸入を基本としたビジネスモデルをやめ、新型「NP300フロンティア」を2018年までに自社生産する体制を目指すと発表した。2015年9月には、現地の輸入企業を買収し、アルゼンチンで初の子会社を設立。同社は現在、日産のリージョンおよびグローバル事業の一角を担っているという。