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ネクスコ東日本の27年度決算、減収増益

2016.6.6

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ネクスコ東日本の27年度決算、減収増益。
収益性強化課題も筋肉質の会社へ改革進む

ネクスコ東日本の平成28年3月期の決算が発表された。営業収益は前年度比206億円減の1兆105億円、営業利益は同90億円増の133億円だった。
暖冬による雪氷対策費用や道路資産の完成原価減により、営業費用が296億円減ったのが効いた。
通行台数は1日あたり280万台。前年度比2.5%伸びた。内訳は大型車4.5%増、小型車2.0%増。
SA.PAの売り上げは、物販、飲食が1.4%伸びたが、給油が燃料価格の下落により8.8%下がった。
28年度の計画は、営業収益1兆874億円、営業利益57億円。
高速道路会社は、国から道路を借り受け、賃借料を支払っている。27年度は5818億円支払った。なお、料金収入が前年度比1%以上動くと賃借料も決められた係数に基づき上下する。

鈴木常務に質問した。
売り上げ対利益が少ないのではないか、ファミリー企業に対するガバナンスが効いているのかの2点。
収益性については、高速道路事業は儲けた分は国の借金返済にまわす。関連事業は投資を強化している段階。
ファミリー企業については、分割民営化の際に集約した。給与体系については、「子が親と同じはずがない」とキッパリ言ってくださった。

会見終了後、鈴木常務と話す。
民営化の段階で、ファミリー企業もかなり絞った。だが、公団を分割したことで、企業数は増えたかもしれない。それでもコストの3割削減からスタートし、完全連結子会社化したことで、本社の一部門のようなキッチリしたガバナンスは発揮できていると思う。鈴木次雄さんは公団プロパーだが、自ら社内改革にたいては、大ナタを振るってきた人だ。廣瀬社長の信頼も厚い。今後の活躍に期待しよう。

借金返済はまずまず計画通りだが、東日本大震災以降、インフラ更新費用が嵩み、2065年まで通行料金徴収が延長された。マイナス金利が続いている間に、借金残高の削減に努めて欲しいものだ。
マガジンX編集長 神領 貢


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