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「転送」のワナ。 自動音声電話もNTT東日本も前橋署もすべてウソだった。

2016.5.26

「転送」のワナ。
自動音声電話もNTT東日本も前橋署もすべてウソだった。

 

こんな出来事があった!! 午前中、マガジンX編集部に自動音声で電話がかかってきた。 「契約違反があったので、2時間後に電話回線を切断する、不服なら9番を押してオペレーターと話せ」の内容。 迷わず9番を押す。

「NTT東日本のお客様相談センターです。」

ウチダと名乗る男性に事情を話す。

「3月分の電話使用料が未払いになっているため、回線を止めます」との内容だ。彼によると、記者が3月に群馬県の前橋にあるNTT東日本の群馬営業所で回線を開設。電話使用料3万7600円の請求書を送ったが支払いがない、との説明だった。身分証明書で本人確認をしたという。すわ、個人情報が漏れたのか!?

 

東京の編集部で千葉県在住の記者が群馬県前橋の住所で新たに電話を引くことはない。なりすましの可能性があるので、債務不存在の確認を求めたが、それには答えず、「群馬県警前橋署に相談しろ」と言うばかり。架空の住所と電話番号は手元に控えた。

ウチダが電話を転送してくれると言う。仕方ないので「前橋署」に電話を転送してもらう。

「前橋署生活安全課、ホンダです」ウチダの次はホンダだ。ここでおかしいことに気がつくべきだったが、こちらはてっきり前橋署の警察官と話していると思ったから、個人情報の一部を教えてしまった。

ホンダ「分かりました。調べてみます」。

 

「前橋署」 と連絡がとれたので、「前橋署のホンダ」とのやりとりを報告しようと、ウチダに教えられたNTTのお客様相談センターの電話番号に電話した。 7分ほど待ってNTT東日本に電話がつながった。

「ウチダさんと午前中の件で話したい」と電話口にでたオペレーターにその旨を話した。 すると、「ウチダというものはおりませんし、当該の電話番号も存在しません」

 

えっ! ここでなりすましにようやく気がついた。

NTT東日本のオペレーターによると、記者と同様の相談がすでに複数件寄せられていると言う。記者も携帯電話の番号を教えてしまった。ホンダは「また電話をかける」と言っていたが、どうなるか。

 

群馬県警のウエブサイトで前橋署の本当の電話番号を調べて一部始終を報告した。女性オペが出て「相談室の○○さん」につないでくれた。朝から同様の電話が来ていて「東京都新宿区」に被害が集中している、との説明だった。

皆様も同様の自動音声が来ても決して慌てず個人情報を漏らさないようにして下さい。


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