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全体底上げに向けて 春闘のメカニズム変わる緒についた!
本日、2016春闘について自動車総連の会見が行われた。スピーカーは相原会長。
3月末時点で全体の43.9%の単組が妥結した。1101組合が要求を出し、483組合が妥結した。全体では賃金改善分、ベアは1111円。前年度は1625円だった。
2016年度は業種別でメーカーと車体 部品メーカーとの上げ幅、また規模別でも大企業と中堅中小との差が縮まっている。
前年度まで拡大傾向にあったものが2016年度は縮小していると、相原会長は強調した。
2015年度まで2年連続でベアがなかった215組合のうち、2016年度はすでに47組合がベアを獲得した。
記者は2016年度の春闘について質問した。
相原会長は、最終的な総括は9月になるとしながらも、●市場環境厳しい中で一定の評価できる。●非正規雇用も含め賃金改善の傘の中に入ってもらう点で前向きに受け止めている。●規模が小さいほど妥結額が見劣りする傾向が打破される方向。ボトムアップ型にしていくことを今後進めていく上で、2016年度は緒についたと説明した。
春闘のメカニズムについて。
相場をリードするのは、規模の大きなところだといまでも思っている。が、多くの人たちが賃金引き上げの恩恵を受けるようにしなければ、景気回復、消費拡大に繋がらない。
中堅中小企業は、一気に賃金引き上げとはいかない。積み上げていかなければならない。この点を自動車関係労使は、共有しているとの趣旨。
この先のグローバル市場が厳しいとの認識はメーカーの労使ともに視界の中に入っていると説明した。最良の決着はいかなるものかとの論理経過だった。
すでに97組合がメーカーと同等もしくはそれ以上のベアを獲得している。
相原会長は、春闘の変化の兆しが着実に見えている。自動車産業労使にかけられた期待に対して、100点満点とはいかないが、前進しているとの認識だった。
取材 文 写真/神領 貢 マガジンX編集長
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