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横浜ゴム、2016年モータースポーツ活動計画

2016.3.31

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横浜ゴムは2016年のモータースポーツ活動計画を発表した。タイヤ事業のグローバル展開の一環と位置づけ、国内外での幅広いモータースポーツ活動を通して、ヨコハマタイヤの認知度向上を図っていく。また、自動車産業およびモータースポーツマーケットの成長発展・活性化に貢献していくという。

 

主な活動計画は以下の通り。

 

FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC

2006年からオフィシャルタイヤサプライヤーを務め、2010年からはオレンジオイル配合技術により優れたグリップ性能を維持しながら環境性能を高めたADVANレーシングタイヤを供給している。2016年は11年目のワンメイクタイヤ供給となる。2014年に車両のレギュレーションが変更され、エンジンパワーの増大やエアロパーツの大型化などによる高速化に伴い、タイヤも総幅、外径、内径がより大きくなり、タイヤサイズが250/660R18となった。今年はフランスラウンドを皮切りに、欧州、アフリカ、南米、アジアと世界を転戦し、全12大会24戦が行われる。日本ラウンドは9月にツインリンクもてぎで開催される。

 

全日本スーパーフォーミュラ選手権/全日本F3選手権/Super-FJシリーズ

2016年から“アジア最高峰のフォーミュラレース”である全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズへADVANレーシングタイヤのワンメイク供給を開始。供給タイヤはオレンジオイル配合技術により優れたグリップ性能を維持しながら環境性能を高めた「ADVAN A005」とウェット用の「ADVAN A006」。タイヤサイズはフロント用が250/620R13、リア用が360/620R13。

 

横浜ゴムは1980年の全日本F2選手権参戦を皮切りに、1987年からは全日本F3000選手権、さらに1996年にはフォーミュラ・ニッポンに参戦するなど国内トップのフォーミュラレースに積極的に参戦してきた。フォーミュラ・ニッポンは翌1997年から他社製タイヤのワンメイクレースとなっていたが、今回およそ20年ぶりに国内トップフォーミュラへ復帰することとなった。

 

全日本F3選手権およびSuper-FJシリーズに対してもワンメイクタイヤの供給を継続。国内フォーミュラカーレースの入門カテゴリーからトップカテゴリーまで幅広く支えていく。

 

GT・ツーリングカーレース

<SUPER GTシリーズ>

SUPER GTはメーカーのワークス勢が主力となるGT500と個性的なチームが競い合うGT300のふたつのクラスで競われる。GT500はスーパーフォーミュラと共通する排気量2,000ccの直噴ガソリンターボエンジンを搭載。ツーリングカーながら高い空力性能を有している。一方のGT300は自動車メーカーが製造販売する国際規格のFIA GT3マシンと日本独自のJAF-GT車両が混在。2015年からはマザーシャシー規定も導入され、国内外のバラエティ豊かな車種が競い合う。

 

GT500クラスでは2016年も「KONDO RACING」の「NISSAN GT-R」と「LEXUS TEAM WedsSport BANDOH」の「LEXUS RC F」をサポートする。GT300クラスではチャンピオン奪還を目指して20台を超える多くのヨコハマタイヤユーザーを支えていく。前年と同様にタイ戦を含む全8大会が組まれており、各大会で多くの観客動員が見込まれている。

 

<スーパー耐久シリーズ>

エンジン排気量や駆動方式などをベースにSTX/ST1からST5の6つのクラスで競われる。FIA GT3マシンを筆頭に、ラリーフィールドでも好敵手である4輪駆動ターボ、2ドアボディの本格スポーツクーペからコンパクトカーまでバラエティ豊かなマシンが参戦している。これらのマシンを3、4人のドライバーでリレーし、ピット作業の速さやレース展開に応じた戦術などチーム同士が総力戦で競い合う。2010年にワンメイクタイヤ制を導入したが、同年から現在までヨコハマタイヤがオフィシャルサプライヤーを務め、7年目のシーズンを迎える。バラエティ豊かなマシンに合わせて15インチから19インチまで幅広いサイズラインアップを揃え、ドライ用のレーシングスリック「ADVAN A005」とウェット用「ADVAN A006」を供給している。

 

<GAZOO Racing 86/BRZ Race

同レースのシリーズは誰でも参加できる「プロフェッショナルシリーズ」と一定の戦績を有する選手は参加できない「クラブマンシリーズ」から構成されている。プロは必然的に「プロフェッショナルシリーズ」への参加となるが、アマチュアはシリーズを選ぶことが可能でプロと同じ土俵で戦ってスキルを磨くこともできる。2016年は全国の主要サーキットでシリーズ8戦と特別戦1回が開催される。このうち「プロフェッショナル」は6レース、「クラブマン」は4レースの有効ポイントでタイトルが競われる。

 

車両の改造範囲は統括団体の指定・認定部品を使える箇所もあるが厳しく制限されている。タイヤはワンメイクではなく、複数のメーカーから選択することができる。2014年、2015年連続でチャンピオンを獲得したのはヨコハマタイヤで戦う谷口信輝選手。2014年はシリーズランキングのトップ3を独占、2015年も近藤翼選手がシリーズ3位に輝くなどヨコハマタイヤ勢が強さを見せ続けている。

 

<その他>

欧州ではFIAヨーロピアンツーリングカー選手権やセアト・ヨーロッパ・カップ、北米ではポルシェGT3カップチャレンジUSA by YOKOHAMA、ポルシェウルトラ94 GT3カップチャレンジCANADA by YOKOHAMA、日本で行われるインタープロトシリーズ、スーパーカーレースシリーズなど世界各地のレースにADVANレーシングタイヤを供給する。

 

ラリー

<全日本ラリー選手権>

2015年シリーズチャンピオンの新井敏弘選手/田中直哉選手、2014年シリーズチャンピオンの「ADVAN PIAA LANCER(ADVAN PIAA Rally Team)」を駆る奴田原文雄選手/佐藤忠宜選手を筆頭に、今年も多くのクラスでチャンピオン獲得を狙う。

 

 

<その他>

2015年にチャンピオンを獲得しているカナダ、インド、ペルーなど各国のラリー選手権において連覇を目指し、トップドライバーをサポートする。

 

スピード行事

<全日本ジムカーナ選手権>

昨年はヨコハマタイヤ装着車が6クラスでシリーズチャンピオンを獲得。2016年も「ADVAN A050(アドバン・エイ・ゼロゴーゼロ)」と「ADVAN NEOVA AD08R(アドバン・ネオバ・エイディー・ゼロハチ・アール)」の高性能を武器に多くのクラスでチャンピオン獲得を目指す。

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<全日本ダートトライアル選手権>

「ADVAN A053(アドバン・エイ・ゼロゴーサン)」をはじめ、軟質路面用「ADVAN A031(アドバン・エイ・ゼロサンイチ)」や超硬質路面用「ADVAN A036(アドバン・エイ・ゼロサンロク)」など幅広い路面に対応したタイヤラインアップを武器に昨年は3クラスでシリーズチャンピオンを獲得。今年も多くのクラスでチャンピオン獲得を目指す。

 

<ヨコハマ・モータースポーツ・スカラシップ>

横浜ゴムはモータースポーツ振興促進活動の一環として競技参加者を支援する「ヨコハマ・モータースポーツ・スカラシップ2016」を実施している。受付期間は2015年12月1日から2016年4月30日まで。同制度は登録したヨコハマタイヤユーザーを支援する制度で、競技の成績に応じてポイントを付与し、獲得ポイントによってヨコハマタイヤを支給する。対象競技などスカラシップの詳しい内容は専用サイト(http://www.y-yokohama.com/cp/motorsports/scholarship/)に掲載している。

 

その他のレース

<オフロードレース>

SUV用タイヤブランド「GEOLANDAR(ジオランダー)」を擁し、SCOREシリーズのひとつであり北米で人気のあるBaja(バハ)1000やアジアで行われるアジアクロスカントリーラリーなど世界各国で行われるオフロードレースに参戦する。

 

<カートレース>

2015年の開幕戦優勝を果たした全日本カート選手権KF部門に2016年も参戦。またジュニアカート選手権のFP-ジュニア部門に引き続きワンメイク供給を行う。海外でもアジア・カーティング・オープン選手権へのワンメイク供給を継続。またフィリピン、タイなどのサーキットレースに向けて幅広くタイヤ供給を行っていく。

 

今年も世界各国でのヨコハマタイヤ装着チームの活躍を支えていくとともに、モータースポーツ活動で得たデータを市販タイヤ開発に活かしていく。なお、イベントレポートやリザルトは、横浜ゴムのモータースポーツサイト(http://msj.advan.com/)において随時更新していくほか、横浜ゴム公式facebook(http://www.facebook.com/YokohamaRubber)やツイッター(http://twitter.com/YokohamaRubber)、YouTube(http://www.youtube.com/TheYokohamaRubber/)などのSNSでも情報を発信していくという。