日産、「ジャパン・レジリエンス・アワード（強靭化大賞）2016」優秀賞を共同受賞

日産は、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会主催の「ジャパン・レジリエンス・アワード（強靭化大賞）2016」において、東北大学災害科学国際研究所（略称：IRIDeS）およびオートモーティブエナジーサプライ（AESC）との共同による、電気自動車を活用した災害対応訓練に関する取り組みが、教育機関部門で「優秀賞」を受賞したと発表した。

日産は従来から、「EV for レジリエンス」という考えのもと、「自助（個人やオフィス）」、「共助（コミュニティ）」、「公助（社会）」の3つの軸で、EVが防災・減災に果たせる役割とその可能性について、関係各機関と協力しながら検討・実証を重ねてきているという。

日産はこの考え方に基づき、IRIDeS及びAESCと共同で、「EV （e-NV200）およびポータブル蓄電池を非常用電源とした災害対応訓練」を昨年11月26日に実施した。本訓練に活用した日産の商用EV「e-NV200」は、最大1500Wの電力を供給するパワープラグによって屋外での電源供給が可能な、「動く蓄電池」としての機能をもっており、今回の受賞は、本訓練においてその有用性と災害時における実践的活用を実証したことが高く評価されたものだという。

東日本大震災から5年が経ち、人々の防災に対する考え方や施策は、最先端技術を駆使した未来志向のものへとシフトしつつある。自動車についても、災害時の移動手段のみに留まらず、EVに代表される蓄電機能や電力供給機能、通信機能などが、これからの防災のあり方に新しい可能性を指し示す軸になり得ると考えられている。さらに災害時において、電気はガスや水道に比べて早く復旧することもあり、EVが担う役割には、大きな期待が寄せられているようだ。