MagX

MagXは車のスクープ情報誌、月刊「ニューモデルマガジンX」の公式ウェブサイトです。

News

日産、2016年のグローバルモータースポーツプログラムを発表

2016.2.29

thumbnail-364x204

日産、及び、ニッサン・モータースポーツ・インターナショナルは、2016 年のモータースポーツ活動概要を発表した。

 

2015年にグローバルで9つのチャンピオンを獲得した日産は、2016年、引き続きさまざまなカテゴリー/選手権に参戦するとともに、カスタマーサポートプログラムを進めるという。ニスモアスリート(日産系ドライバー)たちは、日本、北米、欧州、オーストラリアでレース活動を行っていく。

 

宮谷正一 ニスモCEOコメント

「昨年、我々のNissan GT-Rは、欧州、アメリカ、オーストラリア、日本と世界各地で次元の高いバトルを繰り広げ、素晴らしい成果を上げることが出来ました。今年は千代がGT500に、マーデンボローがGT300に、そして高星がブランパンに挑みます。新しい世界に挑戦する彼らに一層の飛躍を期待するとともに、さらに強いGT-Rをレースでお見せしてGT-Rのブランド向上に寄与すべく、今、我々は全力で開発やテストを進めています。また、日産車や日産エンジンで参戦するカスタマーチームへの支援にも一層注力していきたいと考えています。2016年も全力でモータースポーツ活動に取り組み、さらなる勝利とタイトルを目指します。新しいシーズンを前に我々は、ワクワクしています。モータースポーツを通じてファンの皆様と興奮と感動を共有したいと思います」。

 

日産/ニスモが今シーズン活動するカテゴリーとドライバーは、以下のとおり。

 

■ SUPER GT GT500クラス

SUPER GT GT500クラスのシリーズチャンピオンを2年連続で獲得した日産/ニスモは、 3年連続チャンピオンを目指す。

4台のNissan GT-R NISMO GT500でGT500クラスに参戦し、2年間ブランパン耐久シリーズやバサースト12時間レースなど海外で経験を積んだ千代勝正が、GT500クラスにデビュー。また、日産系チームの総監督には、田中利和(ニスモ常務執行役員)が就任する。

今回退任する柿元は2004年に総監督に就任し、以来12年間にわたって日産系チームによるGT500クラスの12のシリーズタイトル獲得に貢献した。

 

No.

チーム

監督

ドライバー

車両名

タイヤ メーカー

1

NISMO

鈴木 豊

松田次生/ロニー・クインタレッリ

MOTUL AUTECH GT-R

ミシュラン

12

TEAM IMPUL

星野 一義

安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ

カルソニック IMPUL GT-R

ブリヂストン

24

KONDO Racing

近藤 真彦

佐々木大樹/柳田真孝

フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R

ヨコハマ

46

MOLA

大駅 俊臣

本山哲/千代勝正

S Road CRAFTSPORTS GT-R

ミシュラン

 

2016年は、規則により空力部品とサスペンション部品の開発が凍結となるため、2015年仕様車を基本的に継続することになる。従って、2016年仕様車については、エンジン性能の向上を図ると共に、各チームとタイヤメーカーが、共にタイヤ性能向上を重点に開発を進めていく。エンジンの基本仕様は継続しながら、規則変更で5%低減した燃料リストリクタに適合するようにエンジンの燃焼・吸排気に細かな変更を加えて、より高い燃焼効率と信頼性を持つ様に改良を加えた。

 

■ GT3

ニスモが開発したNissan GT-R NISMO GT3は、昨シーズン、SUPER GT GT300クラスやブランパン耐久シリーズのプロクラスでシリーズチャンピオンを獲得しました。日産/ニスモは今シーズンも、欧州地域のGT3プログラムパートナーであるJRMと共に、Nissan GT-R NISMO GT3カスタマーへ車両供給、及び、技術支援を行う。

 

・ブランパンGTシリーズ エンデュアランスカップ/スプリントカップ

日産/ニスモは、チャンピオンを獲得したブランパンGTシリーズ エンデュアランスカップ(旧ブランパン耐久シリーズ)に加え、ブランパンGTシリーズ スプリントカップにも参戦。引き続きボブ・ネヴィル率いるNissan GT Academy Team RJNが、プロクラス、及び、プロ・アマクラスに参戦する。

ドライバーは、日産のグローバルなモータースポーツファミリーから選抜している。

プロクラスには、アレックス・バンコム、ルーカス・オルドネスに加え、日本の若手ドライバー高星明誠をニスモから派遣。また、プロ・アマクラスでは、2015年のGTアカデミーインターナショナル部門の勝者(マット・シモンズ オーストラリア)とGTアカデミーヨーロッパ部門の勝者(ロマン・サラザン フランス)が、2015年に活躍を見せたショーン・ウォーキンショーとチームを組む。

<エンデュアランスカップ>

チーム

監督

クラス

ドライバー

車両

Nissan GT Academy Team RJN

ボブ・ネヴィル

プロ

アレックス・バンコム/ルーカス・オルドネス/高星明誠

Nissan GT-R NISMO GT3

プロ・アマ

ショーン・ウォーキンショー/マット・シモンズ/ロマン・サラザン

 

<スプリントカップ>

チーム

監督

クラス

ドライバー

車両

Nissan GT Academy Team RJN

ボブ・ネヴィル

プロ

アレックス・バンコム/高星明誠

Nissan GT-R NISMO GT3

プロ・アマ

ショーン・ウォーキンショー/ リカルド・サンチェス

 

・ニュルブルクリング24時間レース (ADAC Zurich 24-Hour Race – Nurburgring) 日産/ニスモは、ニュルブルクリング24時間レースに今年も参戦。ドライバーラインナップは後日発表予定だ。

 

・SUPER GT GT300クラス

ニスモは、「Nissan GT-R NISMO GT3」でSUPER GT GT300クラスに出場するカスタマーチームに今シーズンも車両供給と技術支援を実施する。また、若手育成を担う「NDDP RACING」がエントリーし、ニスモアスリートのヤン・マーデンボローがチームに参加、星野一樹と共にシリーズを戦う。

No.

チーム

監督

ドライバー

車両名

タイヤ メーカー

3

NDDP RACING

長谷見昌弘

星野一樹/ヤン・マーデンボロー

B-MAX NDDP GT-R

ヨコハマ

 

昨年チャンピオンを獲得したGAINER TANAX GT-Rは、チャンピオンナンバー#0をつけて参加。

・スーパー耐久シリーズ(ST-Xクラス)

ニスモは、スーパー耐久シリーズのST-Xクラスに「Nissan GT-R NISMO GT3」で出場するカスタマーチームに技術支援を行う。引き続き、日産自動車大学校とKONDO Racingの共同チームが、「スリーボンド日産自動車大学校GT-R」で出場。これは授業の一環として学生たちがレース活動に取り組むという「教育とモータースポーツを結びつけた」ユニークなプロジェクトで、今年で5年目となる。

クラス

No.

チーム

監督

ドライバー

車両名

ST-X

24

KONDO Racing

近藤 真彦

藤井誠暢/TBA

スリーボンド日産自動車大学校GT-R

 

・ピレリワールドチャレンジ

アメリカでは、北米日産がピレリワールドチャレンジに2台のNissan GT-R NISMO GT3で参戦するオールウェイズ・エヴォルヴィング・レーシング/AIMオートスポーツを支援する。

 

■ GT-R以外の各国の活動

・豪州:V8スーパーカー選手権

V8スーパーカー選手権に、リック・ケリー、トッド・ケリー、マイケル・カルーソ、そして新たに加わったデイル・ウッドが日産アルティマで参戦。

・日本:スーパー耐久シリーズ(ST3クラス)

ニスモは、「フェアレディZ  NISMO RC」でスーパー耐久シリーズのST3クラスに参戦するカスタマーチームに技術支援を行う。

・カナダ:マイクラカップ

カナダでは、昨年スタートした日産マイクラカップを今年も継続します。

エンジン供給及び技術支援

・LM P2クラス/LM P3クラスへのエンジン供給及び技術支援

11回のシリーズチャンピオンと4回のル・マン24時間レース優勝の実績を持つ日産/ニスモは、LM P2(ル・マンプロトタイプ2)、及び、LM P3(ル・マンプロトタイプ3)クラスに引き続き量産エンジンベースのエンジンを供給する。

LM P2クラスは、オレカ社、及び、ギブソン社を通じ、世界耐久選手権(WEC)、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ、及び、アジアン・ル・マン・シリーズに参戦するチームにVK45エンジンの供給と技術支援を行う。

またLM P3クラスは、オレカ社を通じてヨーロピアン・ル・マン・シリーズ、及び、アジアン・ル・マン・シリーズのLMP3(ル・マンプロトタイプ3)に参戦する全チームにVK50エンジンを供給し、技術支援を行う。

 

ドライバー育成及び支援プログラム

・全日本F3選手権

千代勝正とヤン・マーデンボローが全日本F3選手権に出場する。千代は2011年に全日本F3選手権Nクラスでチャンピオンを獲得、マーデンボローは欧州F3選手権、GP3での参戦経験を持ち、シングルシーターの経験をさらに重ねて行く。

チーム

監督

No.

ドライバー

車両名

B-MAX Racing Team with NDDP

長谷見昌弘

22

ヤン・マーデンボロー

B-MAX NDDP F3

23

千代勝正


前の記事:

現在の記事: 『日産、2016年のグローバルモータースポーツプログラムを発表』

次の記事: