2016春闘 自動車労組主要12組合、ベア3000円を要求!
2016.2.17
2016春闘 自動車労組主要12組合、ベア3000円を要求!
自動車総連は、2016年総合生活改善の取り組み、いわゆる春闘について、国内自動車メーカーほかで構成する拡大戦術会議登録12組合の要求を発表した。それによると、賃金改善分、ベアは12組合とも3000円の横並びとなった。集中回答日は3月16日が予定されている。
自動車総連の相原康伸会長らは、記者会見で以下のように語った。
直接雇用の非正規労働者についても、正規労働者相当の時給20円を目安とした要求で各社労組とも足並みをそろえている。底上げ、格差是正に向けて最大限の取り組みを行うことを基本としてきた。各労連も3000円以上の要求基準を掲げている。現状で、1割以上が3000円以上の要求交渉に入った。
デフレ脱却、経済の好循環の合言葉のもとに、豊かな労働市場、質の高い労働市場に向けて交渉を展開していきたい。賃金引き上げの持つ意味はこれまで以上に重い。各業界の経営者団体とJAWとの協議において、組合側の主旨は概ね理解いただいた。賃金改善に加えて、非正規労働者の労働条件改善に取り組むとしている。なお、一時金については、昨年の平均5.93カ月から、本年は6.08カ月を要求している。
質疑応答です(一部質問は割愛している)。
昨年の要求基準から上げ幅、下げ幅を念頭において議論してきたわけではない。要求基準が下がって妥結基準が下がってはいけない。足並みをそろえて要求できたので、隊列を崩すことなく、交渉を追い上げていきたい。一時金は生活の大切な原資。年間5カ月を維持する。業績反映の両面から積み上げた数字。
為替の円高や株安となっている。足元の情勢反映のどの程度織り込めているのか?
経済情勢が大きく動いている。現下の情勢についての共通認識は不可避。先行きの見通しを深く理解し合うことは必要。経営者からは短期間で経済が動いている点、国内外における市場動向について事態を見ている。組合は底上げや格差是正など構造的な問題について、全面的な取り組みを進めていきたい。
格差是正について現状認識は?
2014.2015過去2年間の賃金引き上げの結果について。メーカー労組は2014年にに対して2015年比1000円引き上げることができた。その他は概ね500円引き上げられた。が、差はついた。業種別でも規模別でも大手と中堅中小で差がある。自動車産業全般は、生産性の高さに比べて他業種に比べた賃金は低い。非正規労働者に対して前進感ある結果につなげていきたい。
2017年4月の消費増税も睨んで、全精力を傾けて取り組みたい。アベノミクスには様々な評価があるが、政府の取り得る政策もそろそろ手詰まり感が見え隠れしている。単組の原単位から明るい結果を出していきたい。
経営者団体から経済情勢について問題提起されているが、本当にそれで良いのか。職場の期待を背にして、経済における大きな役割を果たしていく。社会的要請から逃れることはできない。明るい話題を提供していく使命がある。交渉の冒頭段階で深く理解する、共通認識を持つことが必要。マインドの変化、経済の失速、低下を懸念する声も耳に入ってはいるが、経済は労使で作っていかねばならない。労働者百人のうち、交渉テーブルに付ける人は18人に限られる。交渉に付ける人は意識を持ってやらなければならない。
付加価値の最適循環運動について、単組はよく分からないと言っているが?
産業界において、主旨を共有化することができた。ものづくり基盤が今後も維持強化されていくのか、企業規模において関わらず、付加価値を高めていけるのか。一人ひとりの付加価値を高めていく、産業全体の付加価値をどう高めていくか。課題提起を世の中に打っていきたい。様様な論議を通して、諸課題に対して単組レベルでの落とし込みが必要。
3月16日が集中回答日の予定。
においては、何らかの評価ができると思う。