スクープ

2001年4月


スカイライン

日産

ついに撮った!! これが本ナマV35スカイライン

次のスカイラインは、あのコンセプトカーそのものだ――。そう、「あのコンセプトカー」とは、99年の東京モーターショーに出たXVLのことだ。

すでに本誌をはじめとする自動車専門各誌が、こぞって報道している“新型スカイライン”の真相だが、スカイライン≒XVLの図式は“重大情報”として早くから囁かれてはいた。しかし、悲しいかな決定的証拠を披露することは、誰にもできなかった。世にあふれるのは、XVLのフロントグリルにスカイラインの「Sマーク」を入れたCGばかり。
たぶん、それで間違いはないのだろう。だが、やはり真実が見たい。スクープ班は、そう感じていた……。

ここに披露する数枚のナマ写真を入手したのは、まさにそんな矢先だった。これぞ、スカイライン市販版そのものなのである。

……といっても、予想されたとおり外観的にXVLからの変更点はごくわずかだった。ここに掲載した写真は、コンセプトカーとスカイライン市販モデルの『わずかな違い』をピックアップしたものなのだ。


変更点を“XVL”に反映すると、こうなる。車間レーダー搭載車でもCIマークはグリルにつく。

まず、フロントを見てみよう。ここで目立つのは、バンパーとフェンダーパネルの見切りラインに埋め込まれたサイドマーカーだ。コンセプトカーでは、フロントホイールアーチ後方にごく普通のサイドマーカーが付けられていたが、これを廃し、バンパーサイドに移設している。 

この“対策”は、おそらく北米の車両保安基準に適合させるための措置だと思われる。つまり、対米輸出、それもインフィニティ・チャンネルでの販売を予定している証拠ではないか。2000年初頭のデトロイトショー、インフィニティのブースにXVLを出品したのは、どうやら単なるポーズではなかったようだ。

また、スカイラインの名で販売されることは決定したものの、なんとグリル中央に輝くのは、スカイラインの象徴たる「Sマーク」ではないことも判明した。これはショッキングな事実だ。V35スカイラインでは「Sマーク」に代わり、新デザインとなって間もないCIマークがノーズを飾る。これも、新たな歴史の幕開け、というべきなのだろうか……。

リアまわりでは、レンズのグラフィックこそ変わらないものの、リアコンビランプは内部構造をLED式としていることが大きな違い。そして、日産のCIマーク下、中央にはややこぢんまりとではあるが「SKYLINE]の文字。この小さなメッキ文字こそ、なにより重要な“証拠物件”なのだ。

設定グレードは300GT&250GT 廉価版は「250GTe」

スカイライン
スカイライン
リア中央、CIマークの下に「SKYLINE」のロゴが。ちなみに、この下のスリット内にはリッドオープナーボタンがある。 変わると言われたヘッドランプも、結局のところそのまま採用された。ついに「タテ目のスカイライン」の誕生だ!。
スカイライン
スカイライン
XVLにはなかったリアスポイラーはオプション装備。リアコンビのグラフィックは変わっていないが、内部構造はLED式に。 フロントまわりの造形はXVLのそれをそのまま踏襲している。グリル中央には、なんと日産のCIマークが輝く。
スカイライン
スカイライン
スカイライン
サイドマーカーはホイールアーチ後方ではなく、ここに移設されている。これは対米輸出を考慮してのこと? 「300GT」はVQ30DDを搭載。VQ25DDを積む「250GT」と、廉価グレードの「250GTe」、それに4WDをラインナップ。 6月18日デビューが決まった新型スカイライン。型式は「V35」。世界初公開の市販モデルナマ写真だ!

2000年8月のMCは“まんまXVL”市販化の予兆だったのか…!?

000年8月に初MCを実施した現行R34スカイライン。外観ではフロントバンパー&グリル、リアターンシグナルなど、意外にも小規模な変更だった。しかし、よく見るとこのMC後のバンパーデザインは、XVL、いや新型スカイラインそっくりなのだ。現行モデルが次期モデルのデザインモチーフを先取りするというのは異例のこと。デビュー3年にして世代交代を図る“予兆”だったのだろうか?




エンブレム見えないけどこれが市販ナマ姿だ!
世界最速スクープ スカイライン激写!!!

ここに並べたエクステリア写真3点とインテリア写真2点もスクープ班が独占入手したものだ。 

残念ながら、本来なら見えるべき日産のCIマークや「SKYLINE」エンブレムは軽擬装で隠されていて判別できないが、ここはひとつ、手を加えずに“素材”のよさを生かしてそのまま掲載しよう。メーカーが少しでも情報流出を免れようとしている姿勢がうかがえる、いわば“せめてもの抵抗”だ。

新型スカイラインには2種類のV6直噴エンジンが搭載され、国産車はもちろんのこと、ベンツCクラスやBMW・3シリーズにも対抗できる商品力を備える。そのため、価格も上昇するとのウワサ。「アリストやプログレと並ぶくらい」との情報も届いており、具体的には270〜360万円におよぶかもしれない。


スカイライン
スカイライン
大人4人がくつろげるスペースを確保するインテリア。大きなリアヘッドレストが目を引く。 スッキリとまとめられたインパネ。アンバー照明のメーターがスポーティさを打ち出している。
スカイライン
スカイライン
スカイライン
LEDリアコンビランプが採用されるリアビュー。トランクハンドル上部のCIマークや車名エンブレムが覆われ、情報流出を防いでいるのも印象的(?)。 やや上から見下ろしたアングル。のびやかなボディラインがよくわかり、カッコよさが伝わってくる。 これが新型スカイラインのナマ写真だ。巻頭スクープでもお伝えしたとおり、一見ショーモデルXVLとは大差ないが、市販用に随所が改良されている。