2004年06月
リバティ
日産
2年ぶりにまぶしく 新型リバティで輝くハイウェイスター
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四角いグリーンハウスを持つ新型リバティの中でも、エアロパーツと大径ホイールで武装するハイウェイスターだけは異色の存在となりそうだ。フロントグリルにも専用品を起用。
2号連続でお届けしている新型リバティ情報。ルノーとの共同開発シャシー第2弾であるCプラットフォームを使う初の日産車として、11月にデビューする予定だ。今回は各種パーツに触れ、撮影にも成功した。ここに並べたのは、その成果であるナマ写真だ。
すでに紹介したが、新型リバティはヒット車となったキューブを見習い、運転席から後ろがボックス風のデザインとなる。切り立ったリアクォーターピラーと四角いグリーンハウスがその特徴をよく表している。しかも、バックウインドウはキューブのような左右非対称ではなく、完全な長方形を形作っており、ある意味、キューブを超えるスクエア・デザインと言えそうだ。
さすがに兄貴分らしく、それでも顔つきだけはキューブをマネることなく、オリジナリティが演出されるようだ。ヘッドランプは現行と同じ異型デザインに変わりはないが、目尻の部分が長方形に成形されてデザイン上のアクセントを兼ねることが新たにわかった。
ランプユニット内ではグリル寄りにターンシグナルが置かれ、中央にヘッドランプ、そして目尻の長方形部分にはポジションランプが組み込まれる。ラジエターグリルもなかなか個性的で、ありがちなルーバー風ではなく、開口部に破線をイメージしたスリットを配置。日産車らしい左右分割デザインで、中央のボディ同色部分にはCIエンブレムが装着されるはずだ。
一方のリアでは、完全長方形のバックウインドウ下部に角丸長方形の左右分割コンビランプが配置される。ランプ部は全面レッドレンズで覆われるが、バックアップランプにはホワイトのメッシュ状レンズが使われ、フロントの“目尻”と同じく、デザイン上のアクセントに据えられる。
デザイン詳報だけでなく、さらにはグレード展開の一部も判明した。それによると、新型モデルでは日産ミニバンの人気グレードであるハイウェイスターが設定されるという。じつは、現行モデルの前期型にもラインナップされていたが、ターボエンジンが排ガス規制をクリアできず、販売台数との兼ね合いから廃止された経緯がある。日産はエルグランドやプレサージュにもハイウェイスターを設定して若年層の獲得に動いており、イメージ向上と販売単価の引き上げも狙って新型リバティへの再設定にも踏み切ることにした。
新型ハイウェイスターはエンジンや足まわりなど、メカニカル部分は標準グレードと共用されるようだ。しかし、エアロパーツや専用シート表皮、大径アルミホイールなど、お約束のアイテムが装備されて若々しい雰囲気が演出される。前ページ掲載の写真にも捕らえたように、フロントバンパーには丸型フォグランプが装備され、中央の開口部がフロントマスクのワイド感を強調。また、ラジエターグリルにはドット状に穴の開いた専用品が用いられる。もちろん、サイドシルとリアバンパーにもスポイラーが装着され、前後左右どの方向から見ても特別な1台だと認識できそう。四角いグリーンハウスを持つスペース重視の新型リバティだけに、このハイウェイスターはラインナップの中で異彩を放ちそうだ。
インパネ中央上部には大型ディスプレイが設置され、その下にはスイッチ類などの操作パネルがレイアウトされる。ニュースは、日産初の「モーターアシストシフト機構」で、ごく軽いタッチでシフト操作が行える。
新たに用意されるガラスルーフにも注目したい。これはナント、1列目シート頭上から3列目前方までを畳1畳分もある1枚の合わせガラスで覆う大胆な装備。しかも、ガラスにはどこにも補強ピラーなどが存在しないという。この1枚モノのガラスから得られる開放感は想像を絶するほどで、室内の明るさなど、これまでにない雰囲気がもたらされるはずだ。ガラス内側には巻き取り式のサンシェードも備わり、陽射しや外部の目から乗員を守る配慮も抜かりない。ちなみにガラスルーフ車は月販600台が目標だ。
エンジンはQR20型2リットルが引き続き搭載されるが、細部を改良することで燃費と排ガス性能に磨きがかかる。最高出力も3ps上がって150psになる見通しだ。また、10・15モード燃費は15km/リットルに改善されるという。駆動方式はFFと4WDの2種類だ。
現在、2次生産試作の準備に入っていると見られ、国土交通省への型式申請を経て10月から量産がスタートする。発表日は11月18日の予定だが、同3日から一般公開される東京モーターショー(商用車&福祉車両編)で先行公開される可能性が高い。その時には日産の福祉車両「ライフケアビークル」仕様が披露されるかもしれない。
ルネッサにバサラなど、過去には凡庸なミニバンを連発した日産だが、最近はこうした不採算車種を整理する一方でエルグランド、そしてプレサージュと力の入ったFMCを行ってきた。北米市場に続き、国内販売にも復活の兆しが見え始めたいま、11月にリバティ、そして翌05年5月に同じCプラットフォームを使うセレナも一新し、商用ユースがメインのキャラバンを含むミニバン・ラインナップの刷新が完了する。
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7月号掲載のリアビューに続き、新たにフロントからもホワイトボディを捕らえることに成功した。キューブを連想させるホイールアーチに注目したい。
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標準グレードに採用されるラジエターグリル。中央には日産のCIエンブレムが装着されるはずだ。
両サイドに丸型フォグランプが配されるハイウェイスターのバンパー。開口部がワイド感を強調する。
ターンシグナルも内蔵するヘッドランプは目尻の部分が長方形に成形され、一般的な異型デザインとは一線を画す。
見上げれば一面が大空
驚異のガラスルーフ採用
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7月号でも報じたように、新型リバティには畳1畳分ほどもある大きなガラスルーフが備わり、キャビンに明るい陽射しが差し込む。もちろん、巻き取り式サンシェードも装備。
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ヒットしている現行キューブ似の切り立ったクォーターピラーは、3列目シートにも十分な居住性をもたらすだろう。
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既報のとおり、リアにはスクエア基調のコンビランプが配置される。上質感を狙ってレンズは全面レッドに。
ハイウェイスターのリアバンパーはフロントとの統一感を図り、リフレクターも丸型にデザインされる。
プレーリー・ジョイ
プレーリー・リバティ
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