スクープ
2004年04月

マークII トヨタ
フォルム、エンジン、すべて一新 もはや変わらないのは車名だけ

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オーソドックスな3BOXスタイルから一転、次期アリストに似たカタマリ感あるスポーティなシルエットに生まれ変わるマークII。V6エンジン搭載にともない、パッケージングも大幅に見直されて運動性能にも磨きがかかるだろう。

 神奈川県厚木市。同じ頃、新緑が茂る私有地の一角で、とあるニュースが衝撃をもたらした―

「今月のマガジンX、買ってきたゾ。たまにはオマエが買ってこいよ」
「まあまあ、そんな堅いこと言わずにサ。おぉ、今月は表紙がキューブか。嬉しいねぇ、ウチのクルマ使ってくれるなんて。どれどれ(ペラペラ)・・・。おい、このイラスト、見ろよ」
「何これ?デトロイトショーに出てた次期アリストか?」
「いや、マークIIだってサ」
「フ〜ン・・・えっ!?マークII?マークIIって、あのオヤジセダンだろ?こんなに変わるんだ?へぇ〜」
「ビックリしただろ?随分と大胆に路線変更するんだな」
「クラウンの成功で自信を持ったんじゃないか。まだ新車効果が続いてて売れてるらしいし。アリストが流線形に変わるのはデトロイトショーで明らかになったけど、まさかマークIIまでもがこのシルエットになるとはなぁ。いやぁ、驚いたよ。当然、寸法も現行とは違うんだろ?」
「おぅ。全長は40mm短くなって4695mm、全幅は10mm広がって1770mm。で、全高は25mm低い1435mmだってサ」
ホイールベースは?
「えーっと、70mm伸びて2850mm。ウチのV35(=スカイライン)と同じだ」
「ってことはクラウンと同じプラットフォームだな。デザイン的にはどうなんだ?V35の強敵になりそうか」
「とりあえず現行のユーザーには斬新に見えるだろうな。これだけノーズが下がっててリアデッキも短いからな」
「そこまで短いと、トランク開口部も狭くて使いづらいんじゃないのか?」
「いや、そんなことはないだろ。いくらリアデッキが短いとはいえ、実際にはバックウインドウが大きくラウンドしてるだけで、開口部もさほど狭くはないはずだ。それにバンパーのすぐ上から開くようだし」
「なんか、ヘンな所に見切り線があるなぁ」
「これだろ?ビーエムの7シリーズみたいにリッドに厚みがあるんだよ、きっと。こうすることでリアクォータービューにボリュームが出せるし、目新しい感じもする」
「ランプはどうなってるんだ?」
「フロントもリアも丸型3連みたいだな。確か、数カ月前のマガジンXに『マークIIの6ツ目』って記事があったろ?あれ、やっぱり正しかったんだな」
「で、リアコンビにも同じデザインを使ってるってことか」
「そおいうこと。エンジンもクラウンと同じV6のGR型に変わるそうだ。排気量は3リットルと2.5リットル。どっちも6速ATだ。ウチの開発はエクストロイドCVTにこだわってるけど、多段ATはやらないのかねぇ。何か聞いてないか?」
「いや、とくには」
「そっか。しかし、マークIIがここまで変わるとV35も残り2年がキツくなるなぁ。こりゃL53(=次期スカイラインの開発コード)で相当気合いを入れないとダメだな・・・。ちょっとトイレ」
「おい、その前にX返してくれよ」
「お、悪ぃ悪ぃ。サンキュ。来月は買ってくるからな、覚えてれば」


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