スクープ
2004年07月

 ティーダ ラティオ  ニッサン
38年間コンパクト4ドア市場を支えてきたサニーの歴史に終止符
ニッサンサティオで買えるティーダ ラティオ

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居住性に配慮し、切り立ったサイドウインドウが5ドアから踏襲されるティーダ・ラティオ。短いリアデッキと乗降性のジャマにならないクォーターピラーがラティオ最大の特徴だ。

 セドリック/グロリアがFMCを機にフーガと命名し直されるのに続き、サニーのネーミングも一新されることが判明した。その名はズバリ、ティーダ・ラティオだ。周知のとおり、ティーダは03年東京モーターショーに参考出品されたCノートの市販版で、ボディ形状は5ドアHBのみ。このティーダに短いリアデッキが加えられて3BOX化されるのがラティオで、もちろん基本コンポーネンツはティーダと共用される。

 ティーダが「断層の世代」と呼ばれる40代をメインターゲットに定めるのに対し、ラティオはその上、50代半ばの「団塊の世代」を取り込む使命にある。具体的には「ティーダの上質で落ち着いたインテリアは気に入ったけど、2BOXはちょっと・・・。3BOXセダンなら」というユーザーだ。

 微妙に異なる世代を射落とすために、ティーダとラティオではディテールがあえて異なるよう、細かい作り分けが行われているのも驚きだ。例えば、ナマ写真に捕らえたリアコンビランプ。HBのティーダではターンシグナルとバックアップランプが丸いピンクレンズで覆われてアクティブな雰囲気をかもし出しているが、ラティオではオーソドックスな四角いクリアレンズを採用。おまけにラティオのコンビランプには、全体にキラキラしたテイストを演出するマルチリフレクターも用いられている。また、ナンバープレート上のガーニッシュもメッキ仕立てで高級感を演出。おっと、その間に装着されている車名エンブレムも動かぬ証拠として要チェックだ。

 ティーダ同様、ラティオも質感高いインテリアがセールスポイントに掲げられる。しかし、それ以上に注目したいのがその広さだ。セールストークでは「シーマより広い」がウリ文句に用いられるほど、前後方向にゆとりがあるようだ。キューブ・キュービックのプラットフォームを用い、フロントノーズとリアデッキを極力短くしているのだから、確かに広いことは間違いないだろう。

 搭載エンジンはHR15DE型1.5リットルとMR18DE型1.8リットルの2タイプ(ともに新開発)で、現行サニーに設定されている1.3リットル車は姿を消す。HR型はQG型の、MR型はQR型の後継ユニットで、それぞれ中低速トルク、環境性能、燃費が向上。さらに、変速ショックのないエクストロニックCVTが組み合わされることで、ライバル車カローラを上回る快適な走り味がもたらされそうだ。

 装備面ではマーチに続き、インテリジェントキー、オートライト、車速感知無段間欠ワイパーなど、競合車をしのぐアイテムの数々が揃う。また、プレサージュから流用され、クラス初となるサイドブラインドモニターは左折時の障害物巻き込み防止や縁石への幅寄せも容易にしてくれるだろう。細かいところでは、手探りでもすぐに操作できるループバー式シートスライドレバーも見逃せない。

 ラティオは1966年のデビュー以来、38年にわたって使われてきたサニーに代わる新名称。販売チャンネルはひと足先にサニーの名称が外されたサティオ店と、同じレッドステージのプリンス店となる見込みだ。発売はHBのティーダより1カ月遅い10月が有力視されている。
どこよりも早く車名エンブレム激写

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ネーミングを証明するエンブレム。トランクリッド左側、コンビランプの内側に装着されているのを見つけて写真に捕らえた。

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こちらは5ドアHBのTIIDA〈ティーダ〉。コンビランプ内のデザイン処理がラティオと異なっていることもわかった。 シャープな造型のヘッドランプにはターンシグナルも内蔵。また、ラジエターグリルにはメッキの縁取りも見える。 クラス初となるサイドブラインドモニターは助手席側ドアミラーにカメラが組み込まれ、モニター画面に車両左下のようすを映し出す。
はみ出し情報
ブルーステージではブルーバード・シルフィが販売されているため、上記のラティオは投入されないだろう。ちなみに、シルフィは次世代のBプラットフォームを用いて05年11月にFMC。


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