スクープ
2004年10月

 ラフェスタ  日産
 12月3日心機一転 ラフェスタ登場

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ホントは車名変えたくなかった!?
見るも無残な幻のリバティ

開発に用いられて役割を果たし、あとはスクラップとして処分されるのを待つだけの実験車両。ハッチゲートには新ネーミングのLAFESTAではなく、LIBERTYのエンブレムを装着!
  12月3日心機一転
ラフェスタ登場

これが市販されるラフェスタのリアビュー。過去にスクープしたコンビランプの丸い白レンズは上の試作段階ですでに確定していたようだ。

 新型車が世に出るまでにはいくつもの実験車両が組み付けられ、さまざまな試験に用いられる。なかには手作りに近い高価な車両もあるが、企業秘密の漏洩を防ぐためにも役目を終えると解体されるのが世の常だ。

 上の写真もスクラップ化を待つ1台。見てのとおり、本誌が過去にスクープし、日産も先行公開を済ませたラフェスタだ。しかし、注意深く観察してほしいのが車名エンブレム。本来なら「LAFESTA」の文字が装着されているはずだが、ご先祖「LIBERTY」のネーミングが見て取れる。すなわち、デザインが確定した段階では、まだ車名変更が決定しておらず、リバティのネーミングで発売される計画だったようだ。

 スクープ班が捕らえた“幻のリバティ”に敬意を表しつつ、早速ラフェスタの詳細を追っていこう。

 10月から05年9月までの1年間に国内で93万台を販売する「公約」を掲げた日産。そのため、9月にはこの先、半年間に投入する新型車6車種を一挙に報道陣にお披露目するという異例のティーザーキャンペーンを打った。9月2日のムラーノ、同30日のティーダ、10月14日のフーガと新型車投入が続いたが、この後、同29日のティーダ・ラティオを経て12月3日に発売される公算が高いのがリバティ後継車のラフェスタだ。本誌では発売38日前にして詳しい情報をお届けする。

 ラフェスタのデザイン・コンセプトは「ディライト・ブライト・スクエア」。カーライフが楽しめるパッケージングとともに、開放感のある明るい室内を標榜している。特大サイズのガラスルーフや窓の大きいパノラミック・キャビンがその証だ。

 量販グレードは20S。ボディとの連続感が演出された個性的なヘッドランプ、バンパー一体ともとれるカタマリ感あるバックドア、開放感を表現するガラス近似色のルーフ後端フィニッシャーが個性を引き立てている。  一見、ソフトなイメージのラフェスタだが、よりスポーティに乗りたいユーザーには精悍な20Mがオススメ。専用色のフロントグリルやスモークメッキのヘッドランプ・インナーパネル、バンパー内蔵フロントフォグランプ、そして15インチアルミホイールが足元を引き締める。

 レジャーユースが多いユーザーにはプレイフルが最適だ。前述の2グレードに比べ、アーチ型ルーフレールやボディ同色の丸穴フロントグリル、リア丸型リフレクター、アンダーガードをイメージした専用バンパー、ボディ色ルーフ後端フィニッシャーなど、独自性を誇示する特徴が数多く盛り込まれている。

 20Sとの装備面での主な相違点は、20Mではオーディオが省かれる代わりにステアリングシフトやアルミホイール、本革巻きステアリング、フォグランプ、ブラック内装が用いられ、精悍さを演出。プレイフルでは前述したアイテム以外にも、20Sに加えて専用シート(撥水機能付)やウォッシャブル・ラゲッジボード、保温冷機能付きグローブボックス、セカンドシート専用吹き出し口、ネットフック、電源コンセントなどが備わる。ライフスタイルに応じて最適なモデルが選べるのが秀逸だ。

 想定ライバルはストリームとウィッシュ。後発だけに、新開発エンジンとCVTによる燃費や加速性能、取り回し性、各種操作感、使い勝手など、多くの点でライバル車を凌駕する。両車に対して全長を55mm短くしたのは車両感覚がつかみやすく、車庫入れなどがラクに行える、女性を意識した設計によるものだ。

 後席スライドドアもライバル車が採用しなかったアイテムだが、ベビーフレンドリーモードを含むシートアレンジも奥様ドライバーを意識したファミリーカーの最たるアイデアだ。助手席をシートバックテーブルに切り替える際や、サードシートを収納する際など、ワンアクションのレバー操作で行えるのも嬉しいところ。使用頻度の高いシートアレンジが簡単に作り出せる。

 アイシスとも真っ向からぶつかりそうなラフェスタ。アイシス購入を検討しているアナタ、12月を待って比較検討してみるのはどう?
明確にテイスト異なる全3グレード公開
十分な装備レベル20S

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ティーダと同じブロックタイプのラジエターグリルが備わる20S。パノラミックルーフは全車に標準装備されるが、写真の16インチアルミホイールはオプション設定にとどまる。

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明るいサンドベージュ色の内装が選べるのは20Sのみ。20Mのブラック内装も選択できるが、その際にはシート表皮がモケットから織物に変わる。インパネでは円形のセンタークラスターが目を引く。
スポーティさが自慢20M

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スモーク調ヘッドランプ、パンチングメタル風のフロントグリル、15インチアルミホイール(16インチはオプション)などがおごられ、精悍なルックスで登場するのが20Mだ。

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引き締まった印象が強い20Mのブラック内装。手元で変速操作が行えるステアリングシフトは20Mの専用アイテムで、本革巻きステアリングも装備される。
アウトドア派のプレイフル

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プレイフルにはアンダーガード風のガーニッシュとルーフレールが与えられてアクティブな雰囲気が演出される。前ページに掲載した後ろ姿では丸型リフレクターが他グレードとの違い。

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シート表皮はジャージとカブロンの組み合わせによるコンビタイプで、撥水機能も有する。ラゲッジボードはエクストレイル同様、ウォッシャブル・タイプだ。
好きなカラーを召しませ
各グレードともボディカラーは8色から選べる。鮮やかなウォーターブルーMやソレイユオレンジMが訴求色だ。
ウォーターブルーM

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ソレイユオレンジM

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グラスグリーンチタンM

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トワイライトグレーPM

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ホワイトパール

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ダイヤモンドシルバーM

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サファイアブラックP

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バーニングレッド

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多彩にアレンジできるシート

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ラゲッジモード
ワンタッチ格納可能な3列目シートを倒すと奥行き1045mmのスペースが出現。
フルラゲッジモード
さらにクッション引き上げ式の2列目を折りたたむと奥行きは1672mmに伸びる。
ロングラゲッジモード
助手席を前倒しすると2745mmのロングスペースが作り出せ、長尺物も積める。
2列目フラットモード
2列目のフルフラット状態はヘッドレストを取り外すことなく、実現できる。
はみ出し情報
スライドドア・オートクロージャーやガラスハッチ、ガラスアンテナ、2列目アームレスト、3列目リクライニング機構、シガーライター、灰皿照明など、リバティに装備されていてラフェスタで廃されるアイテムも多い。


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