2004年 9月
ハイゼット
ダイハツ
働くアナタのために、商用車SCOOPでもMAG-Xは独走
モビリオ・スパイクに似た ハイゼットの後ろ姿見た
↑zoom
擬装下のリアビューを完全再現。ゲート中央にはモビリオ・スパイクを連想させる凹みが設けられ、退屈になりがちな後ろ姿にアクセントが添えられている。
↑zoom
↑zoom
正方形に近い四角いヘッドランプと大きなエアインテークが印象深いハイゼットのフロントマスク。もちろん、ノーズ中央にはCIエンブレムが装着されている。初代ムーヴにも似てる?
高い実用性と優れたスペース効率を維持するために、リアゲートは引き続き垂直デザインを採用。コンビランプがバンパー内に埋め込まれることで広いゲート開口部が確保される。
な〜んだ、商用バンか―なんて言って読み飛ばさないで!自営業の人や仕事で商用車を運転する人のために、他誌が見向きもしない商用車も漏らさずスクープするのは本誌ならでは。ワゴンRやムーヴなどの軽乗用車が新規格の第2世代目に切り替わったのに続き、商用およびレジャーユースがメインのセミ1BOXも続々と2世代目に移行する。その先陣を切ってナマ写真でスッパ抜いたのが新型ハイゼットだ。
フロントには現行モデル同様、短いノーズが設けられるが、目つきはよりハッキリしている。それもそのはず、新型モデルではヘッドランプが上下方向に拡大され、正方形に近いデザインとなるからだ。バンパー内に大きく開いた横長エアインテークもスタイリッシュな造形に変わる。
しかし、新型ハイゼット最大のニュースはフロントではなく、リアにある。一般的に商用バンはデザインより積載性やコストが重視され、とかく素っ気ないデザインになりがち。しかし、コイツのリアビューには“華”がある。その要因は、リアゲート中央に設けられた凹みだ。本来なら、ただの平板で済まされるところだが、ダイハツの開発陣は立体的なリアゲートを与えることにした。遊びゴコロを狙ったモビリオ・スパイクに似ているとも言えそうだ。ちなみに、この凹み部分にはCIエンブレム(現行モデルにはない)とドアハンドルが配置される。また、ボディサイドから回り込むプレスラインも、このクラスのクルマとしては斬新なデザイン処理だ。すでに大型トラックのキャブデザインに力が入っているように、ニッポンの商用車もデザインを競う時代になったのだろうか。新型ハイゼット以降、2世代目に切り替わるライバル商用車の出で立ちも楽しみだ。 もちろん、デザインだけでなく、実用性にも磨きがかかる。ゲート開口部の拡大に貢献しているのがリアコンビランプだ。現行モデルは縦長タイプがボディ両端に組み込まれているが、新型では横基調のものがバンパーに内蔵される。これにより、ゲートがリアコンビランプにえぐられることなく、スクエアな開口部が得られるワケだ。ちょっとした差だが、毎日使われる商用車だけに、ユーザーにとってはこうした工夫が何よりの改善点となる。
同時に捕らえたインパネのナマ写真も紹介しよう。ここでのニュースはインパネシフトの採用だ。ライバル車エブリイがひと足先に採用しており、ハイゼットも同様にシフトレバーを移設。おかげで運転席・助手席間のサイドウォークスルーが楽にできるため、都市内の配送などで助手席側から乗り降りする際に威力を発揮しそうだ。
また、ユニークなクラスターパネルは角丸デザインを採用、メーターパネルも大きな円形で見やすい。これも「運転疲労の軽減」という意味ではリッパな進化だ。なお、メーターパネル本体はムーヴ・ラテと同じく、文字が放射状に配置される。センタークラスターには上から2DINサイズのオーディオスペース、ヒーターコントロールパネル、灰皿が順に使いやすく並ぶ。また、カードホルダーとペンホルダーがドアトリムのドアミラー内側部分に設けられるなど、働くクルマらしい実用性も自慢だ。
シャシーも新設計プラットフォームに移行。じつは、現行モデルに対して「足が硬すぎて積荷が傷んでしまう」とメーカーに苦情が寄せられており、FMCを機にサスペンションがマイルドな味付けに変えられるようだ。
生産は子会社の「ダイハツ車体」が大分県に建設中の新工場(12月操業開始予定)で行われる。「スモールカーで世界トップレベルのクルマ作りをめざす」という最新工場で生み出され、12月6日に全国デビューを果たす。なお、ハイゼットの乗用ワゴン版、アトレーは遅れて05年5月9日に登場する。
使いやすさ重視のインパネも激写
↑zoom
↑zoom
↑zoom
同時に撮影したインパネ。メーターパネルを含む角丸クラスターがインパネ上に置かれ、競合車にはない個性が発揮されている。サイドウォークスルー可能なインパネシフトも採用。
センタークラスター上段には2DINのオーディオスペースが用意され、廉価グレードにはラジオのみが装備される。その下にはヒーターコントロールパネルや灰皿が並ぶ。
丸基調のメーターパネルはムーヴラテに似ており、文字が放射状に配されている。オドメーターや燃料計などは液晶部分にまとめて表示されるようだ。
現行モデル
↑zoom
はみ出し情報
発売に先がけ、新型ハイゼット(&アトレー)は東京モーターショー<商用車>に参考出品されるかもしれない。
▲戻る