スクープ

2001年4月


フィッタ
ホンダ
6月5日ロゴあらため フィッタ発進!
低燃費&クリーンなツインプラグエンジンに注目

まさに現行キャパのポジションをそっくり引き継ぐミニミニバン--6月にデビューするロゴ後継車をひと言で説明するなら、こんなセリフがピッタリかもしれない。予想以上に背が高く、のびのびとしたパッケージングを採用して小型HBからコンパクト・ミニバンに成長。ライバル車にはファンカーゴやキューブ、デミオを想定しているのが随所から伝わってくる。

関係者の証言によると「外観シルエットはYRVにソックリ」らしく、「ボディサイドは6ライトウインドウが特徴的」だそうだ。また、「車名がFITTA(フィッタ)に決まった」との新情報も寄せられ、早速スクープ班が調べたところ、すでに99年にこの名称が商標登録されていたこともわかった。

外観上のポイントはほかにもある。ルーフには流行のセンターアンテナが設置され、リアコンビランプはレッドとクリア部分で構成。とくにクリアレンズ内には砲弾状のターンシグナルとバックアップランプが配され、ここでもYRVっぽい雰囲気が漂う。


スクープ班が入手した最新情報を元に、ロゴ後継車「フィッタ」のフォルムをふたたび予想した。ヘッドランプはシビックに比べて丸っこく、エッジのないデザインに仕上がるようだ。

クリア部分を中央に、上下がレッドレンズで構成されるリアコンビランプは三角形をモチーフとしたデザインだ。車名エンブレムはハッチゲート右側に装着される。

インテリアはオーソドックスにまとめられ、「シフトレバーはインパネやコラムではなく、フロアに設置される」との証言あり。さらに、リアシートはファンカーゴ同様、足元スペースに完全格納できることが判明した。ホンダはこの機構をストリートで用いた後、バモスでも継続採用しているため、十分なノウハウを生かして開発したにちがいない。ファンカーゴのリアシートを上回る“何か”に期待してしまうのも、ホンダ車だからこそ。 

期待と言えば、フィッタは燃費と環境性能にも期待できそうだ。ナント、搭載される1・3リットルi-VTECエンジンは2プラグ仕様で燃焼効率が高められていて、CVTとの組み合わせで10・15モード燃費が23km/リットル前後まで伸びる可能性もある。環境性能の面でも「超−低排出ガス」車に認定されることも考えられ、21世紀にふさわしい日本発のワールド・コンパクト・ミニバンに仕上がるはずだ。

The history of HONDA's compact HB
ホンダ小型HBの系譜

初代・シティ
81年10月デビュー
2代目・シティ
86年10月デビュー
ロゴ
96年10月デビュー
初代・シティ
2代目・シティ
ロゴ
当時、軽自動車を除く国産乗用車の中でもっとも短い3380mmの全長と、1470mmにもおよぶ全高を引っさげて登場した初代シティは1.2リットルエンジン(63ps/10.0kg-m、AT車の数値)を搭載し、手頃感のあるタウンカーとして若者を中心に人気を博した。後にハイルーフ車や「ターボ」「カブリオレ」など、さまざまなモデルが加わってバリエーションも拡大。イメージモデル「R」(3速AT)の車両本体価格は81万5000円だった。 2代目は一転してワイド&ロー(3560mm×1620mm×1335mm)のスポーティな雰囲気を身につけ、パーソナル感を強調したモデルとして登場。新開発の1カム16バルブ1.2リットルエンジンは76ps/10.0kg-mを発揮しつつ、10モード燃費で18.0km/リットル(AT車)を記録するバランスのよさが売りだった。低い全高とキビキビ感のあるハンドリングがマニアに受け、ジムカーナでは密かな人気者に。量販「EE」(4速AT)は97万3000円 市場で2代目シティが振るわなかったのを反省材料に、ロゴは快適で使いやすい等身大のHBをめざして投入された。ヴィッツよりもひと足先に1490mmの高い全高を採用し、安全性や環境性能にも配慮。66ps/11.3kg-mの1.3リットルエンジンとともにホンダ・マルチマチック(CVT)が新搭載されたのも見逃せないポイントだった。車両本体価格は99万8000円(「G」3ドア、ホンダ・マルチマチック)