スクープ
2005年 10月

 New Concept K  ミツビシ
 軽SUV市場のロングセラー パジェロミニが使いやすい5ドアに大変身

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スクープ班が大胆予想するパジェロミニ後継車のNCK(仮称)。iと同じミッドシップ・シャシーが用いられ、フロントノーズは極限まで縮められるに違いない。高めの車高が踏襲される。

 リストラも兼ねて年内にいくつもの車種が生産中止となり、一旦は商品ラインナップのスリム化を図る三菱。次代に向けた提案として、東京モーターショーではランエボの将来像を暗示した「コンセプトX」とデリカ・スペースギアのFMC版を予告した「コンセプトD5」が公開されているが、その後も同社は07年度末までに9つのニューモデルを国内市場に投入する計画だ。

 その大まかな流れは7月号でも報じたように、今年度は発表されたばかりのアウトランダーに加えてミッドシップ軽乗用車のiが登場し、06年度にはパジェロ、eKワゴン、デリカ・スペースギアのFMCが行われる。07年度にはランサーとランエボが世代交代を果たし、同時にランサーワゴン後継車として5ドアHBのランサー・スポーツバックが投入される。そして、矢継ぎ早に送り込まれる9車種の最後を飾るのがパジェロミニだ。

 すでに本誌では9つ目のニューモデルがパジェロミニであると報じ、併せて予想イラストも掲載した。三菱が知恵を絞って開発してきたミッドシップ・シャシーが流用され、ユニークな装いになることもお伝えしたが、調査を続けた結果、さらなる新情報をつかんだので、改めて誌面を割いた。

 まず、このニューモデルは正確にはパジェロミニ後継車と言うべきかもしれない。現に三菱社内では「ニュー・コンセプト軽自動車」の頭文字を取ってNCKと呼ばれているくらいだから、iに匹敵するくらいボクらを驚かせてくれる商品であることは間違いない。現行パジェロミニが守りに入って初代モデルの面影を色濃く残したまま登場しただけに、そう何度もキープコンセプトでFMCが行われるはずもない。  パジェロミニとNCKの違いが顕著に現れているのがボディ形状だ。2代にわたって採用されてきた3ドアボディは使い勝手の悪さが反省され、実用的な5ドアに変更されることがほぼ確実となっている。同時期にデビューし、やはり古さが隠せなくなっているにもかかわらず、同じ軽SUV市場で一定の販売台数を維持しているテリオスキッドが支持されている点からも、5ドアボディの人気ぶりは多くを説明するまでもないだろう。

 ただし、iとの違いを明確に保つためにNCKにはスクエア基調のボディが与えられ、硬派で力強い印象が織り込まれる。また、大径タイヤが装備されることで高めの車高が維持され、パジェロミニ同様、ちょっとしたオフロードにも入っていけることをアピール。掲載イラストは、入手したこれらの情報を元にスクープ班が予想したNCKの姿だ。

 新世代の660cc3気筒エンジンは45度、傾けられた状態で岡山県・水島製作所の生産ラインにてクルマに組み付けられる。もちろん、搭載位置はリアシート後方の床下だ。短いフロントノーズは頼りなくも見えるが、中が空洞のため、万一衝突した時はクラッシャブルゾーンとしてエネルギーを吸収し、キャビンへの衝撃を和らげてくれる。

 冒頭でも触れたとおり、デビューは07年度の終盤、いまのところ08年1月が予定されている。検討作業を経て、どんなフォルムが生み出されるのか、いまから楽しみだね。

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7月号で第一報としてお届けしたイラスト。ミッドシップ・レイアウトが用いられることをキャッチし、3ドアボディのままフォルムを予想した。
パジェロミニの歴史
初代〈94年12月デビュー〉

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現行2代目〈98年10月デビュー〉

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人気を博したパジェロのイメージをそのままに、扱いやすいサイズで登場した“軽自動車版パジェロ”。イメキャラにはトムとジェリーが起用され、玩具のような手頃感が打ち出された。イージーセレクト4WD搭載。 軽自動車の規格変更と同時にキープコンセプトのまま生まれ変わり、ひとまわり大きい2代目にバトンタッチ。デビュー時にはリーンバーン・エンジンが搭載されており、併せてATは4速にアップグレードされた。


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