01年のFMCでは、初代のデザインや装備、使い勝手などがそのまま引き継がれたために販売台数が伸びなかったステップワゴン。この間にノア/ヴォクシー、セレナといったライバルたちは販売台数を伸ばし、差をつけられてしまった。その苦い教訓もあってか、新型には相当な力が入れられており、内外装ともに話題は豊富だ。
デザインに関してはすでに報じているとおり、フロントからAピラーにかけてシャープな印象となる。ハッチゲートまわりもサイドから流れるラインの延長線上にリアコンビランプが配されるなど、凝った作りだ。初代モデルから踏襲してきた「箱形デザイン=ステップワゴン」というイメージを一新させたかったようだ。
キャビンはノアより95mm長く、35mm幅広い。また、室内高も10mm高いので、居住性の点でも優れているはず。後席への乗降性も運転席側のスライドドアが採用されることと、クラストップを誇る低床フロアと相まって、格段に高まる。
しかし、今回の目玉はなんといっても「キャビン内で過ごしても楽しい」ことを提供するために備えられたふたつの装備、トップライトルーフとフローリングフロアだ。トップライト(サン)ルーフは6分割の大きなガラスルーフで、最後列にも明るい日差しが差し込み、開放感がもたらされる。
2列目からラゲッジルームにかけて用いられる「リビングルーム感覚」のフローリングフロアはオプション設定となる。どちらもライバルには用意されていないので、オプション装着を考えている読者はその質感を発表後に確認しよう。
さて、気になる価格をグレード展開とともにお伝えする。グレードは全部で6つ。まず、2リットルエンジンを搭載した廉価モデルの「B」が190万円からはじまる。量販グレードとなる「G」は200万円前後。
また、「G」には3つのパッケージが用意されている。上質感を高めた「Lパッケージ」とエアロパーツを装着したスポーティ仕様の「Sパッケージ」、両方の内容を同時装着した「L&Sパッケージ」。その価格は選ぶグレードによって異なるが、おおよそ210万円から230万円に設定される見通しだ。さらに、上級仕様となる2.4リットルエンジンにCVTが組み合わされるエアロ仕様の「24Z」は240万円台という価格設定になる。
お伝えしてきたように、魅力あふれる装備と価格を引っさげてお目見えするステップワゴン。5月の発売以降、ステップワゴンがミニバンのナンバー1の座を奪い返す日はそう遠くないはずだ。 |