スクープ
2005年 1月

 アトレー&テリオス  ダイハツ
 アトレーもテリオスもテストカーまとめ撮り

↑zoom
スクープ班が捕らえたアトレーのテストカー。大型ドアミラーとサイドシルスポイラーから、商用バンとは異なる乗用ワゴンが連想できる。運転席ドアを除いてボディ右面はフル擬装。

 東京モーターショーへの参考出品を経て04年12月20日、ハイゼット・カーゴが新型モデルに切り替わった。いち早く商用ユーザーを取り込もうと、ライバル車に先がけて登場させたダイハツの意気込みが端的に現れた。

 そうなると、次にボクらが待ち遠しくなるのが5ナンバー乗用ワゴンのアトレーだ。もちろん、コンポーネンツが共有されるだけに、大幅な進化を遂げることは間違いない。また、外板パネルも流用されるため、明快なスクエア・フォルムを身にまとうことも容易に想像がつく。

 それでも、スクープ班が捕らえたテストカーは厳重に擬装されていた。エアインテークの形状が異なることから、おそらくフロントバンパーはハイゼットとは別物になるようだが、基本的な外観デザインはハイゼットと同じ。

 もっとも気になるのが、ボディ右面が運転席ドアを除いて全面的に覆われている点だ。まさか、かつて販売されていた片側スライドドアのリバーノに再挑戦?なんてこと、ないよね、ダイハツさん。

↑zoom
開口部の形状から推測するに、どうやらバンパーは発表済みのハイゼット・カーゴとはデザインが異なるようだ。異形ヘッドランプはそのまま踏襲される。
ハイゼット・カーゴ

↑zoom

↑zoom
逆台形グリルと鋭い目つきのヘッドランプが特徴的な新型テリオス。バンパー両端の丸い部分はフォグランプ用スペースだ。ボンネットフード下には新開発1.5リットルエンジンを搭載。

 重い厚長大なSUVと比べて取り回しのしやすいボディサイズが魅力的。しかも4WDシステムはセンターデフロックを持つ本格派―現行テリオスはこんな点が人気を集め、レジャー好きな若者や行動的な女性を中心に支持されてきた。しかし、すでにデビューから7年以上が経過しており、ダイハツ社内ではFMCに向けた開発も始まっている。過去に報じたように、2代目テリオスのベースにはトヨタと共同開発されたアジア専売車が用いられる。

 今回、初めてナマ撮りに成功したテストカーをまずはご覧いただこう。フロントマスクには逆台形グリルが用いられ、その両横に配されるヘッドランプは現行モデルよりシャープな形状に仕上がるようだ。結果、力強さが増して男性ユーザーも気兼ねなく乗れるSUVへと生まれ変わる。ショートノーズも継承されるため、セールスポイントのひとつでもある扱いやすさが損なわれる心配もない。

 開発コードD07Aで呼ばれている新型テリオスは06年初頭にデビューする公算が大きい。当然、ダイハツ社内では現行モデルの人気ポイントおよび問題点が分析されており、見晴らしの良い高めのヒップポイント、そして冒頭で挙げた高い4WD性能が好評点として受け継がれる。一方、現行モデルが苦手としてきた快適性を向上させるべく、とくに静粛性と乗り心地の改善に力が注がれるようだ。また、フロントノーズには新開発のK5型1.5リットルエンジンが搭載され、動力性能にも余裕が生まれる。これらの問題点がうまく解消されれば、テリオスはコンパクトカーとSUV、両者の長所を合わせ持った頼れる1台になるだろう。

↑zoom
ヘッドランプはツリ目状にデザインされ、バンパーとフェンダーの境界線は斜めに設計されている。ノーズの短さは現行モデルから継承されるようだ。
ちょっぴり長いミラAVYも発見
 フロントから眺めると何の変哲もない1台のミラAVY。しかし、ボディサイドを見てビックリ。リアドアとクォーターパネルの間がわずかに伸ばされ、黒いテーピングで継ぎ目が隠されていた。ルーフを見ても、やはり本来のラインが崩れて波打っているのがわかる。おそらくシャシーテスト用のクルマと思われるが、待てよ、すでにミラAVYの全長は軽自動車の規格をギリギリ下回る3395mm。これ以上伸ばすと小型車枠に突入してしまう。いったい、テストカーの目的はナニ!?

↑zoom

↑zoom
 一見、市販車と何の違いも見当たらないミラAVYのテストカー。  ハッチゲートにはCIマークやAVYの車名エンブレムがそのまま装着されていた。

↑zoom

↑zoom
 延長された分、ルーフラインが不自然に波打っているのが確認できる。  これが伸ばされた部分。継ぎ目の上からは黒いテープが貼られて隠されている。


▲戻る