SPECIAL企画
グラツー・インプレVol.2
初代BMWミニ
■第14回もっともバランスの良いクーパーのMT

最後に乗ることになったのが「クーパー」のMTだ。
前日のクーパーSに少なからずの失望を覚えていただけに、このクーパーがどのような顔を見せてくれるのかちょっと心配だったものの、先に結論をお話ししてしまうと、ワタシにとってはクーパーのMTがもっともバランスが取れているように感じた。

人間の感覚なんて案外いい加減であり、クルマの個体差やテストする順序によって印象は随分と変わってきてしまうものなのだけど、とりあえず同じグレードで異なった車両、はたまたチューニングカーといった具合に、トータルで10台以上はテストできた関係で、ある程度客観的な判断を下せるのではなかろうか。

基本的なシャシー特性はONEあるいはクーパーSと一緒。
アンダーもオーバーも出るし、電子デバイスに頼り過ぎていることも変わりはない。
当然のごとく中速度域から如実にリアがブレイクする挙動も同様。
ちなみに今回もタイヤの空気圧をイジってみたところ、冷間時でフロント1.8/リア2.0というものだったので、かなりのオーバー傾向を示すのでは?と思ったのだが、意外にもそんな印象は受けず、フロント/リアとも2.0にするとややマイルドに、逆にフロント2.0/リア1.8にするとちょっとリアが粘る感じ。
また指定値のフロント/リアとも2.5にすると全体的にコシが出る感じで、行ったセッティング通りの挙動を示しつつも、基本的な印象は変わらないので、やはりこれはシャシー側の特性なのだと思う。

いずれにしても施したセッティングの変更に素直に反応するところをみると、基本設計は間違っていないように感じる。
性悪なクルマだとその時々であらぬ挙動を示し、まさにお手上げ状態!?になることも少なくないからである。
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