SPECIAL企画
グラツー・インプレVol.2
初代BMWミニ
■第7回最もベーシックなONEのMT
エンジンをスタートするときはクラッチを踏んで(そうしないとスタートしない)。
クラッチは軽く動きもスムーズ。
ただ、低回転域でのトルクはあまり大きいとは言えず、たとえばエアコンを掛けてスロットルを踏まずにアイドリング回転だけでクラッチをつないで発進しようとすると、多少ギクシャクしてしまう場合もあるかもしれない。
それに前述したようにスロットルペダルの動きがスムーズでない場合は特にそう。
また室内の静粛性の問題でエンジン音を無理やり抑え込んでいる関係で、逆にその音でクラッチのミートポイントを探ろうとしてもなかなか難しかったことを素直に白状してしまおう。
とくに坂道発進などは。
間違っても回転を上げてクラッチを繋ぎ、滑らして磨耗させてしまったらシャレにならないし。
さらに静かになったおかげで、パワーステアリングポンプのウィーンウィーンという音が逆に大きく感じられてしまった。
狭い駐車場などで切り返しをしようものなら、クルマから「苦しいよう!」という悲鳴が聞こえてくるよう。
試しにエンジンを止めた状態で左右フルロックまで回してみたところ、やはりなかなかの手応えであった。
フロントには相当な荷重が掛かっている、ということだ。
パワステはありがたい装備ながら、くれぐれも頻繁に据え切りしたり、目一杯切った状態でグズグズしていることのないように、である。
ドライバーは楽でも、クルマの方はけっして楽な状態ではないというわけで……。
ついでに書いておくと、そのパワステのアシスト量はやや少なめ。
つまり女性ドライバーや年配のベテランの方の中には、ちょっと重たいといった印象を抱く人もいるかもしれない、ということ。
ステアリングからのインフォメーション(タイヤの切れ具合やグリップの状況、路面の状態など)を遮断しない程度にもう少し軽くても良かったのではと思う。
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