SPECIAL企画
グラツー・インプレVol.1
ルノー・メガーヌ1.6(AT)
■第10回クルマ好きなら解るテンロクの魅力

というわけで、結論。
ちょい乗りとグラツーの印象が変わらなかったメガーヌ1.6。
これは凄いことじゃなかろうか。
終始、馬脚を現すことはなかったわけ。
基本的に過剰な演出はないものの、徹底的に無反応ということもない、ドライバーの意思に忠実。
腕利きのベテランや、根っからのクルマ好きには頼れる相棒となる。
しかし逆に言うとヘタな運転にはそれに見合った反応しか返ってこないということでもあり、このクルマに乗って「走らない、止まらない、曲がらない」というのであれば、そういった運転しかできていないということで、それはそれで恐ろしいクルマである。

あとひとつ、メガーヌのある生活を阻む最大の問題点は、ユーザーのバックアップ態勢が整っていないこと、である。
ストレートに言ってしまえば各ディーラーのスキルの差が大き過ぎるのだ。
ハード&ソフト面とも。
これは一歩づつでもいいから、改善して欲しい点である。

それでは個人的にはどうか。
条件が満たされれば明日にでも自分の駐車場に納まっていてもおかしくないとさえ思う。
たとえばシルバーのカラー、3ドアのボディ、シフトはマニュアル、そして足下は軽量な15インチAWを履いて……。
こんな仕様があったら本気で欲しいと思う。

ルノー・メガーヌ1.6。
審美眼を持つMag-x読者に、ぜひテイスティングしてもらいたい。
日本車とまったく異なる世界がそこにはあるはずだから。
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