REGULAR企画
横山弁護士のX流法律のツボ
Q:警察手帳の提示がなければ、取締りは無視していい?

ネズミ捕りによる交通取締りにあい、「あなたが警察官なのかどうか確認したいから、警察手帳を見せてくれ」と要求したところ、「制服で交通取締り中なのだから、警察官に決まっている」と言って、警察手帳を見せてくれません。私は相手を警察官と認めず、その場を去ってもいいのだろうか?

A:残念ながら、無理。

警察手帳は、国家公安委員会が定めた「警察手帳規則」は、すべての警察官に警察手帳を常時携帯することを義務づけ、職務を執行するに当たっては必要に応じて呈示しなければならない(同規則5条、6条)としている。つまり、警察手帳規則は、警察官であることを示す「必要がある時」に呈示しなさいと規定している。この場合は確かに警察手帳を呈示すべきだったが、呈示しなかったからと言っても職務執行全体が違法となるわけではない。また、警察手帳が呈示されなかったとしても、服装や言動からあなたも相手を警察官だと思っているはずだから、そのような認識がある以上、逃走したり抵抗したりすると、余計な罪までかぶせられてしまうことを覚悟しなければならない。
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