REGULAR企画
今週の編集部のコラム
■再び輝きはじめた!?ルノー・デザイン


クルマ好きが喜びそうなネタにこと欠かないフランスのルノー。
待ちくたびれて記憶から消えそうなくらいのルーテシアRS、ついでに新型トゥインゴのRS、ルーテシアベースのコンパクトSUVコレオス、巨大化したがいまだ魅力的な新型カングー、それからアルピーヌ・ブランド復活!? なんてウワサもある。
そこへ追い打ちを掛けるように『メガーヌクーペ・コンセプト』が登場した。もちろんまだコンセプトカーの段階。
しかし三代目メガーヌのヒントが隠されていることは間違いなく、クリフカットにも似た斬新なリアスタイルで世界中を魅了した現行モデルからどう変化していくのか、注目せずにはいられないモデルなのである。
全体的なフォルムは普通の人たちの感覚で言えば、クーペとハッチバックの中間。一時期お金持ちの間で流行ったシューティングブレイクといった感じ。
もっともルノーはハッチバックでも3ドアの方はスポーツクーペと呼ばせていたくらいだから、両者の境目はあまり明確ではないのかもしれない。
ヘッドランプ周りは新型ラグナでも採用された、これからの「ルノー顔」が与えられ、サイドに回るとガラスエリアを極力薄くして車高を低く見せようとする努力が見受けられる。
またヘッドライト後端から生まれたキャラクターラインは、フロントフェンダーで抑揚を感じさせたあと、サイドドア、リアフェンダーへと流れ、強烈なウェッジシェイプを形作っている。そしてリアでサイド&ルーフからのラインは収束する。
Z形状のCピラー、逆台形のリアウインドウ、エアインテークのようなテールライト周りの造形……といったところが特徴である。
ただ、迫力があって斬新なデザインのリアセクションながら、後方視界やプレスコストなどさまざまな問題で、市販バージョンに到達するためにはさらなるモディファイが必要だろう。
また皆さんも気になっているだろう左右ドアは、ガルウイングのごとく上方へ跳ね上がる。しかも二つのセクションに分かれて。
そう、ドアを開け放った姿はまるで前翅と後翅を持つ甲虫のよう。巨大な2枚のドアを合理的に解釈するためのルノーなりのアプローチなのだろう。
インテリア周りも新提案が目白押しだ。ドライバーズシート正面にはメインメーターが備わり、ダッシュボード奥には死角をフォローするモニターがレイアウトされる。そして各レバー&スイッチ類、音響、空調……すべてにおいてひとひねりが加えられている。
ちなみにアウトラインデータはこんな感じ。全長×全幅×全高は4514×1908×1371mm、ホイールベースは2749mm、車両重量は1310kg。
心臓部はガソリン2.0Lターボ、最高出力は200hp、最大トルクは280Nm。0-100km/h発進加速は7.2秒。燃費は6.5Lで100km(15.4km/L)走行可能。駆動方式はFWD。
トランスミッションは6速マニュアル。またアルミホイールは21インチで、245/35ZR21のミシュラン・パイロットスポーツPS2が組み合わされる。
デザインという武器で新境地を切り開いたルノーながら、現行ルーテシア以降は守りに入ってしまった感が無きにしも非ず。しかし、どうやらこのコンセプトカーを見るかぎり、また期待しても良さそうなニオイである。
(Honkan)

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