編集部blog
[2008/7/11]
【連載9】元「Xスクープ班」記者の、スクープ秘話
4-2)「ウラ広報」と軟禁事件
車雑誌の編集部とメーカー広報部がもたれ合った結果、何が起きたか。同時期に発売される自動車雑誌には、同じ時期に撮影されたおなじナンバーをつけた広報車がグラビアを飾ることになり、読者からすれば、どの雑誌を見ても同じという、雑誌側から見ればありがたくない印象を与えてしまうことになった。
インターネットが発達した現在、メーカーの都合の良い資料をもとに、とくに精査しないまま記事を書き、メーカー提供の写真でお茶を濁す、こんな媒体にわざわざお昼ごはん代やタバコ代を削ってまで、雑誌を買う酔狂な人は少ない。月極新聞の衰退が言われて久しいが、これもある種、根は同じだろう。
さて、マガジンXである。
本誌の巻頭を飾る新車スクープは、当然のことながら、メーカー提供の材料はない。たとえメーカーが系列の販売会社に配ったような資料であっても、独自のルートで入手して掲載する。もちろん入手先は様々である。ある時、最新号に掲載されたスクープ記事について、問い合わせがあった。
「○○自動車の△△と申します。マガジンXの記事について、ひとつお尋ねしたい件ががあります」
電話口での物腰も言葉遣いもいたって丁寧である。
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