編集部blog
[2008/6/27]
【連載2】元「Xスクープ班」記者の、スクープ秘話
1-2)戻ってきた「黒革の手帳」
ごく最近のことである。Xのスクープ担当記者だった私宛に、分厚い封筒が送られてきた。差出人は○○署。封を開けてみると、中にはなつかしい手帳と、1枚の薄っぺらい紙切れが入っているだけであった。「証拠品返却書」と書いてあったと記憶している。ページの各所には、警察がつけた細い付せんが貼付けられたままになっていた。
「付せんくらい外して送り返してくれば良いのに、めんどくさいのかね?」
ぼやきながら、中を見ると…。
○○年●月 ××の情報網と面会
○年●月 編集部内で提供された情報の検討会議…
と、編集記者として駆け出しの頃から書きためたメモ書きが、目に飛び込んでくる。
「うわ、字が汚い」我ながらびっくり(笑)した。
走り書きの部分なんか、解読不能である。ま、いいんだ、字なんて。自分が読めれば。と、自らを慰めながら読み進める。
危険な目に遭ったこと、新型車を目の当たりにした時、心臓の鼓動が早鐘のように鳴っていたこと、読者の大反響があった記事を書いたことなど、いろいろ思い出される。
皆さんはスクープ記者に対して、どんなイメージを持っているのだろう?マガジンXなんていうちょっと特異な(失礼!)雑誌が好き、ってことは、物事の裏側を見たいっていう気持ちがどこかにあるんだと思う。
ならば、マガジンXの編集制作の裏側、ってのも興味はないだろうか。
もちろん、私が体験したことは、現役の頃とは仕事の環境も、読者の期待も変わっているのは重々承知。最近の情報収集のありようは、最早、当時とは違う。だからこそ、今ならスクープ裏話を披露できるのだ。
さて、いよいよ次回からは、マガジンXの創刊期ならではの、スクープノウハウを伝授したいと思う。
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