ノア/ヴォクシー、ist、プレミオ、アリオン、WiLLサイファ(出品時はVC)、マーク2ブリット−01年東京モーターショーのトヨタ・ブースは“明日の新型車”を示唆するクルマが盛りだくさんだった。それに対し、先ごろ閉幕した第37回東京ショーでの市販予定車は、03年12月22日デビュー予定の新型クラウンと04年夏に追加ラインナップされるであろうハリアー・ハイブリッド(出品名SU-HV1)の2台しか見当たらず、あとは夢にあふれたコンセプトカーと発売されたばかりの市販車がオンパレードだった。
だが、その中の1台、まさかと思われていたクルマが04年にも市販されることをスクープ班がつかんだ。そのクルマとは、ニュー・ライフ・サポート・ビークルの頭文字を取った「NLSV」だ。ショーでは助手席側の電動大型スライドドアと平らなインテリア床面がアピールされていたが、もちろん市販モデルにもこれらのポイントはしっかりと踏襲される。ちなみに、02年開催の第36回東京モーターショーに参考出品されていたALSV(アクティブ・ライフ・サポート・ビークル)は、現行ラウムのショーモデルだった。
具体的なディテールを見ていく前に、まずはネーミングの有力候補をお伝えしておこう。独自の情報源を駆使して取材を行ってきたスクープ班は、車名が「P」で始まるとの情報を入手。かわいらしいフォルムと手頃なサイズから「ポシェット」を予想したが、かつてホンダがトゥデイの特別仕様車に用いたこともあり、すでに商標登録されていた。そこで、さらに調査を続けることで浮上したのが「ポルテ」だ。
NLSVのフロントマスクにはbBを連想させる四角い薄型ヘッドランプが備わっていたが、市販時には縦方向に拡大されて角丸デザインに変更。より親しみやすい表情が作り出される。ノーズまで回り込むボンネットフードによってグリルレスマスクが構成され、CIエンブレムはバンパーに食い込むことなく、フード垂直面に貼り付けられる。一方、バンパーにはヴィッツ同様、ヘッドランプ内側の輪郭線から立ち上がるキャラクターラインが下方まで伸ばされ、グリルレスを補う目的で大型エアインテークが設けられる。 |