2005年　9月

bB 　トヨタ 　東京モーターショーでのお披露目まで待てないから　新型bB後ろ姿も完全再現 　既報どおりPTクルーザーっぽいどっしりと構えたホイールアーチ ↑zoom 新型bBのリアビューにはフレア状に膨らんだホイールアーチと、それを避けるように配された横長コンビランプが与えられる。後ろ上がりのウエストラインもPTクルーザー似。 　10月号の誌上モーターショーは楽しんでいただけただろうか？　その中で新型bBのフロントマスクとインパネのイラストを紹介したが、その後「物足りない！」とのラブコールをたくさんいただいた。そこで、モーターショーで完成車が正式披露される前にリアビューもイラストで完全再現してみた。次ページで一気に紹介する内装スクープ写真を含め、これで新型bBのすべてが明らかになるってワケだ。 　何はともあれ、イラストをじっくりと眺めてほしい。背高なボックス感を強調している現行モデルから一転、とくにリアでワイド感が強調されているのがわかる。バックウインドウにはダイハツ・マックスに似た台形タイプが使われ、全体を幅広に見せている。縦長から横型に変わるリアコンビランプのデザインは、フロントのヘッドランプと呼応しているかのようだ。箱っぽいデザインが気に入って現行モデルを買った人も多いだろうが、２代目はキューブとの差別化を狙ってか、ハッチゲートに傾斜が設けられるなど、より�疋�襯�覆蕕靴�覆襦�泙拭▲襦璽侫┘鵐匹砲魯好櫂ぅ蕁爾眩�紊気譴觚��澆澄��錫鮠 錫鮠 　このリアビューに関しては過去に「PTクルーザーに似ている」との関係者証言を紹介したことがある。掲載したイラストを見て「あぁ、なるほど」と思った読者も多いだろう。確かに後ろ上がりのウエストラインとボディサイドを貫くプレスラインはネオクラシカルなPTクルーザーにも見られる要素だ。 　さらに、ホイールアーチとリアコンビランプの位置関係もPTクルーザーに似ている。ランプ形状（PTクルーザーは縦型の楕円）に違いこそあるが、緩やかなフレア状に成形されたアーチを避けるようにランプが配置されている点が共通項として挙げられる。ハッチゲートに余計なプレスラインやガーニッシュが設けられず、まるでスムージングされたかのようにプレーンにまとめられている点や、ライセンスプレートがバンパー下部に配置されている点も同じだ。 　普通のトヨタ車ならCIマークや車名エンブレムがデカデカとハッチゲートに配置されるところだが、bBは現行モデルでもそうしたデザインを採っていない。新型モデルに移行した後もエンブレムは控えめに装着されるだろう。ちなみに、右上に大きく掲載したのが新型bBの確定ロゴで、現行モデルのような四角で囲まれたデザインではなく、bBの文字がそのままシャープな書体でまとめられているのが印象深い。 　新型モデルはダイハツで生産されるためか、エンジンには同社が開発中のK5型1.5リットルが起用される、との情報がある。また、グレードによってはVSCやトラクション・コントロールもチョイスでき、装備はいちだんと充実するようだ。もちろん降雪地域を中心に根強い需要を持つ4WDもラインナップされる。 　開発コードは2種類あり、トヨタ社内では210L、ダイハツ社内ではD57Bと呼ばれている。「なぜ、わざわざ開発コードを分けるの？」と疑問に感じたキミは鋭い。トヨタがダイハツに開発・生産を委託するだけなら、わざわざ開発コードまで新設する必要はないだろう。もしかしたら、ダイハツ・ブランドのOEM版が登場するのかもしれない。ただ、いまのところ東京モーターショーではパッソ／ブーンのような兄弟車としてお披露目される予定はなく、あくまでもトヨタ・ブースの出展車として会場に並べられる予定だ。デビューは06年１月の見通しで、引き続きネッツ店のみで販売される。コンパクトカー作りが得意なダイハツに生産が委託される点も大きな話題として注目を集めそうだね。 ↑zoom 10月号に掲載した新bBのフロントビュー 現行モデル ↑zoom PTクルーザー ↑zoom 前後統一デザインはダイハツの十八番 ↑zoom ↑zoom ↑zoom 新型bBではマスクとリアビューの両方に横長ランプが採用されてデザインの統一が図られるが、この手法を頻繁に使っているのがダイハツだ。コペンやタント（カスタムも）、ムーヴラテなど、市販されているクルマを思い出せば簡単に理解できるだろう。今回のbBはダイハツと共同開発されているだけに「もしかしてダイハツがデザインしたの!?」って疑っちゃうよね。 世界初インテリアを覗き込んだら10月号掲載イラストにソックリな U字型インパネ見つけた これが新型bBのコックピットだ。もちろん、世界初公開の貴重なワンショットだ。インパネ上面に既報のU字型モチーフが用いられている点を見逃さないでね。 ↑zoom ↑zoom 　 ↑zoom コラムATは パッソ／ブーンと同じ 手元で操作できるコラムATは現行モデルにも採用されているが、レバーの操作方向が上下から前後に変わり、いちだんと使いやすくなる。ステアリング中央にはCIエンブレムがおごられて質感の高さを演出。 アナログ式 センターメーター採用 メーターパネルはインパネ前方の中央に置かれ、見やすさに配慮。大きなスピードメーターの横には小ぶりのタコメーターも配置される。ともに扇型にデザインされているのが新鮮だ。左上には液晶表示も装備。 2DINスペースにはナビも装着可 インパネ中央には2DIN分のオーディオスペースが用意され、オプションでナビを装着することもできる。その上にインパネ置きの空調ダクトが配置されるのはパッソ／ブーンと同じだ。 ↑zoom ↑zoom 　 両端には空調ダクトとスピーカー U字型モチーフの断面には丸い空調ダクトとスピーカーが組み込まれ、DJブースを思わせるデザインに仕立てられる。モーターショー出品時にはU字部分がシルバーに塗装されるが、市販時にはブラック基調となる。 丸いヒーターコントロールダイヤル 空調を操作するためのダイヤルはコンパクトにまとめられる。右側には吹出し口の切り替えボタンが置かれ、その周りのリングで温度調整が行える。中央の丸い液晶表示はマーチやキューブを意識しているかのようだ。 10月号掲載イラスト ↑zoom 　さて、フロントとリアビュー、さらにはインパネの再現イラストまで紹介してきた新型bBだが「やっぱりモーターショーまでガマンできない。もっと情報はないのか！」と鼻息を荒くしているアナタに、本紙スクープ班が特上のbBネタを披露しよう。それは実車のナマ写真だ。しかもエクステリアと違ってセキュリティ上、撮影難易度が高いインパネのショットだ。 　10月号の再現イラストでは個性的なインパネ上部のＵ字型デザインを紹介した。その信ぴょう性は掲載したナマ写真から読み取れるはず。まさにイラストで示した造型そのままだ。室内両端のＵ字の断面には円形の空調ダクト（外側）とフロントスピーカー（内側）が配置されており、これまたスクープ班がつかんでいた情報と一致する。 　メーターパネルはインパネ前方のほぼ中央にレイアウトされる。現行モデルと違って液晶の補助ディスプレイ（シフトインジケーターや燃料計など）やタコメーター、スピードメーターがまとめてパネル内に配置されている。スピードメーターには引き続き、アナログ指針が用いられることもわかった。 　ナビは現行モデルと同じく、ダッシュボード最上部の“特等席”に組み込まれるが、2DINスペースの両脇をえぐるような造形によって一体感が増している。写真で見る限り、現行モデルに比べて若干、上方へも移動し、被視認性が高まっているようだ。さらに、現行モデルでは画面の両脇に配置されてきたセンターの空調ダクトはインパネ上に移動。前席だけでなく、後席の乗員にもありがたい配置となる。 　センタークラスター下方にはダイヤル式のヒーターコントロールが見える。基本的には新型ヴィッツと同じ部品が採用されるが、ヴィッツでは縦3個のダイヤル配置なのに対し、bBは横列配置。ハザードランプスイッチの影響で中央のインジケーター部だけがやや下寄りになっている。ダイヤルの中にはリアデフォッガーや内気循環など、各種スイッチ類が並んでいるが、その周囲のリング部分でブロアファンの風量と温度調整が行える。ヴィッツに採用されている湿度コントロールエアコンや花粉除去モードも踏襲か。 　残念ながら写真では確認できないが、フロントのスピーカーリングやカップホルダー（ヒーターコントロールダイヤルの下側）にはブルーのLEDイルミネーションが組み込まれており、夜間走行時のムードを盛り上げてくれる。“光りモノ”はさらに続き、フロントシート中央部を前倒しすると現れるアームレスト内蔵のスイッチ類もブルーに光るという。未確認ながら、マークXのように天井にまでイルミネーションが配置されているかもしれない。 　東京モーターショー出品車ではインパネ上部のU字部分がシルバーに塗装されて際立つ。ただ、市販版ではフロントウインドウへの映り込みを抑えるため、他のインパネ部分と同じブラック基調にまとめられる。 　ウーハーを積んで大音量で音楽を楽しむ若者にとって、静粛性・遮音性は大した問題じゃない。そのため、遮音材が節約されてコストが抑えられるという。シートがクッションごと後方に傾く「まったりシート」も併せてチェックしておきたい。 ▲戻る