スクープ
2005年02月

 エスティマ  トヨタ
 彫りが深い涙目マスクのNewエスティマ

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スクープ第4弾となる今回は新たにフロントマスクをキャッチ。キリッと引き締まった印象が強い薄型の涙目ヘッドランプが与えられ、変わり映え感が強く打ち出される。ブリスターフェンダーにも注目。

 このところ徹底的にミニバンの独自スクープを連発してきたスクープ班が、またも新型エスティマの情報をGETした。発売から1年以上前にもかかわらず、04年12月号でボディスペックをスッパ抜いてから早4回目。もはや3代目エスティマに関しては本誌が独走状態にある。

 2月号でワンモーションフォルムを、3月号で運転席寄りに戻されるセンターメーターを中心としたインパネを紹介したが、今回はフロントマスクに起こる異変を突き止めた。ヒトもクルマも、ある意味モテるかモテないかを左右するのは顔だ。新たにキャッチしたマスクを精悍と見るか、目つきに哀愁を感じるかはアナタ次第だが、ザックリ言ってしまえばキムタクとヨン様のハイブリッド(?)みたいなモノか・・・。

 というワケで、デザイン決定直前の検討案を上に掲載したが、これまでお伝えしてきたとおり、全幅が10mm広がって全長が30mm短縮されつつ、全高が50mmもグッと引き下げられることで、かなり重心が低くなる。

 現行モデルの切れ長ヘッドランプと異なり、新型エスティマではランプ下辺がバンパーに大きく食い込む。言わば涙目デザインに変更される。口元がキリッと引き締まる一方で、目元にはさりげなく潤んでいるかのようなイメージが与えられて個性が引き出される。

 また、既報のとおり、フロントフェンダーはブリスター状にデザインされるため、マスク全体のボリューム感が増す。全体に精悍さが残りつつ、表情が豊かになると言えよう。精悍一辺倒のエルグランドやエリシオンが当面のライバルとなるが、アルファードがエルグランド封じを受け持ち、エスティマは3月号でも比較したようにエリシオン叩きの役割を受け持つことになろう。ちなみに、エルグランドにはアルファードへの巻き返し策として、2.5リットルV6モデルが加わった。

 メカニズム面では上級モデルのV6エンジンがエルグランドと同じ3.5リットルに排気量アップされ、エリシオンの3リットルを上回る。ATも4速から6速に一気にバージョンアップされ、VVT・iも採用。また、量販モデルとなる2.4リットルにはCVTが搭載されるため、燃費と走行フィーリングも向上するだろう。

 低重心化も走り味に大きな影響を及ぼす。すなわち、ミニバンにありがちな不安定さが解消され、高速時にも路面に吸いつくような気持ちのよい走りが実現する。オデッセイほどは低くならないものの、エスティマの全高ダウンはこうしたメリットも狙っているのだ。

 当然、トヨタが力を注いでいるハイブリッド推進計画にのっとり、3代目でも引き続きハイブリッド仕様がラインナップされる。バッテリーの小型化および性能向上にともない、環境性能もいちだんと改善される見通しだ。

 FF化によって居住空間が拡大され、引き続きロング&ベストセラー・ミニバンの座に君臨している現行エスティマ。新型モデルは支持されている現行車のイメージをキチンと残し、かつトヨタ車ラインナップの中でアルファードとの差別化をしっかりと図ろうとしていることが垣間見られる。
いち早くFMC情報

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●04年12月号
いきなりパッケージング図をスクープした新型エスティマの第一報。全高50mmダウンが検討されていることをスッパ抜いた。
●05年2月号
オリジナリティでもあるワンモーション・フォルムが踏襲されることを改めて確認。先行開発車両のナマ写真も併せて掲載した。
●05年3月号
インパネのスクープではメーターパネルが運転席寄りにやや戻され、センタークラスターが飛び出す造型を忠実に報じた。
現行モデル

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はみ出し情報 その1
トヨタではエスティマに加え、イプサム、ノア/ヴォクシーといったミニバン勢のFMC開発も進められている。グループ企業のトヨタ車体に委託するも、マンパワー不足のためにトヨタ本体も開発に関与。
はみ出し情報 その2
次期イプサムはオデッセイに対抗して全高が大幅に低くなる模様。開発コードはまだ暫定ナンバーの545X。


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