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日産自動車、コールセンター業務支援ソフト技術のライセンスを SCSKに供与

2016.5.24

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日産は、日産とSCSKが共同で開発したコールセンター業務支援ソフト技術の、日産が所有するノウハウのライセンスをSCSKに供与すると発表した。

 

共同開発したコールセンター業務支援ソフト技術とは、お客さま相談室などコールセンターに集まるお客さまから生の声を分析可能にする技術。日産ではすでに、お客さまや販売会社から得られる生の声を分析し日産車の品質向上に貢献する、トータルカスタマーサティスファクション本部が、本技術を試験的に活用しているという。

 

お客さま相談室には、お客さまやお客さまと接している販売会社のカーライフアドバイザーから、車の品質やサービス、車の使い勝手に対するご意見、ご要望など、非常に多くの生の声が毎日寄せられている。

 

これらのコールセンターに寄せられる数十万件にもおよぶお客さまの声を、これまでは通話ログや音声データ1件1件を読み解きながら分析し会話要点を特定していたが、人手で分析するために膨大な時間と費用を要していた。また、一般的なテキストマイニングツールなど、テキストデータ分析ツールを使って会話内容の分析を行う場合でも、事前に人手による精査・整理作業が必要であり、短時間に会話の状況を把握することが困難だった。

 

今回のコールセンター業務支援ソフト技術では、電話でのお客さまとの会話を音声認識を使ってテキストデータに出力した上で、あらかじめ作成したトピックカテゴリーに従って会話要点を特定し、リアルタイムに解析することができるものだという。また、メールなどでの問合せも、数百件のデータを数分以内に解析できるようになることから、下記のような活用に繋げることも可能。

 

①通話をしている最中から、どういった商品の品質やサービスに関する問合せであるかが瞬時に分析可能となり、社内の関係部署に速やかにフィードバックすることで、信頼されるブランドの確立に貢献すること。

②お客さまがオペレータに対して抱く「ありがとう」などの感謝の感情表現を分析する機能も有しており、オペレータの丁寧な応対を自動的に評価できることから、応対品質の向上にも貢献すること。

 

日産は自社で開発した技術やノウハウなどを自社での利用のみに留まらず、多くの分野で利用促進する取り組みにより、技術発展に寄与していきたいと考えている。また、これらの無形資産の有効活用によって得られる収入を、新たな技術開発に投資することで自社の技術開発を高めていくという。

 

今回のコールセンター業務支援ソフト技術のライセンス供与もこの活動の一環。本技術を広めることで、さまざまな業界の製品の品質やサービスの向上とお客さま満足度の向上に寄与することを通じて、より豊かな社会の発展に貢献をしていきたいと考えているそうだ。

 


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